ルッテNATO事務総長、ロシアの大規模攻撃について「和平努力における極めて悪いシグナル」
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は3日、真冬にロシアがウクライナの民間インフラに対して行った前夜の大規模攻撃は、米国とウクライナによる和平努力という文脈において、極めて悪いシグナルだと指摘した。
ルッテNATO事務総長が、キーウ訪問時のゼレンシキー宇大統領との共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムが伝えた。
ルッテ氏は、前夜のロシアによるウクライナへの大規模攻撃は、おそらくこれまででトップ3の規模のものだとし、使用された弾道ミサイルの数に至っては、全面戦争の期間全体を通じて「おそらくナンバーワン(編集注:最も多かったの意)」だったと指摘した。また同氏は、これらのロシアの攻撃は、キーウが氷点下25度という真冬の極寒期に行われ、重要インフラを攻撃して人々の普通の生活を奪っているという点でも恐ろしいものだと発言した。
そして同氏は、「それ(編集注:ロシアによる大規模攻撃)はいかなる軍事目標に向けられたものでもない。民間インフラへの攻撃は、罪のない市民に混乱をもたらすだけだ。当然ながら、戦争はそれそのものが狂気である。ロシアの攻撃は、いわれのないものだ。しかし、それは軍事行動ですらなく、罪のない民間人への攻撃だ。私はこれを極めて深刻に受け止めている」と述べた。
同氏はさらに、ゼレンシキー大統領が「ルールに従い、ロシア側と合意を結ぶ準備が完全にできている」と確信していると強調し、その合意は当然、全ての当事者にとって、そして何よりもウクライナにとって、受け入れ可能なものでなければならないと訴えた。
その上で同氏は、「しかし、当然ながらそれ(編集注:ロシアによる前夜の大規模攻撃)は、ロシア側が(編集注:和平合意の締結について)本当に真剣なのか、という疑問を抱かせざるを得ない。米大統領が自身のチームと共に、この恐ろしい戦争を終わらせるために全力を尽くしていることを私は知っており、そのことには敬意を表している。彼はそれを成し遂げられる唯一の人物だ。しかし、昨夜の出来事は非常に悪いシグナルだ」と強調した。
同氏はまた、それはロシア側にとって状況をさらに困難にしていると指摘した。同氏はその際、「彼らがあのようなことをする理由は、そうすることでウクライナの覚悟を挫けると信じている以外にないのだが、それは起きていない。よって『そのようなことはやめよ』。これが私からロシア人へのメッセージだ」と発言した。
これに先立ち、ウクライナへの全面侵略を続けるロシア軍は、2日から3日にかけての夜間、同国各地をミサイルと無人機により再び大規模に攻撃していた。