ドブロピッリャとポクロウシク周辺の戦闘 軍報道官は敵「突破」という表現を否定

ウクライナの作戦戦術部隊集団「ドニプロ」のトレフボウ報道官は12日、ロシア軍の激しい攻勢の続く東部のポクロウシク方面とドブロピッリャ方面では、敵は後方への「浸透」戦術を用いているが、それはロシア軍の「突破」ではないと発言した。

トレフボウ報道官がテレビ番組出演時に発言した。

トレフボウ氏は、ロシア軍は兵力の(数の)優位を積極的に利用し、ウクライナの陣地を迂回しては、少人数のグループで第一防衛線、いわゆる「キルゾーン」の浸透を試みていると発言した。その際同氏は、前日の正にそのような突破の試みがメディアで波紋を呼ぶことになったと指摘した。

そして同氏は、「私たちが、昨日聞かれたようにポクロウシクの『突破』、ドブロピッリャの『突破』と言う場合は、どちらの場合も一定のロシア人のグループの侵入となるのだが、しかし、それは領土の制圧ではなかった。それは、様々な戦闘員の単なる浸透であり、彼らはその後その場で殲滅されているところだ」と強調した。

同氏は加えて、ドブロピッリャ〜クラマトルシク間の幹線のノヴォヴォジャネ地区の情勢は「ポクロウシクのものと非常に似ている」とコメントした。

なお、ポクロウシク方面では、ロシア軍が兵力数で優位に立っており、ウクライナ軍の第一防衛線を少人数のグループで浸透しようと試みている。これを受けて、12日、ウクライナのシルシキー軍総司令官が、東部ポクロウシク方面の敵の工作グループの発見と殲滅のために追加兵力を投入する決定を下したことが発表されている

また、ウクライナの国家警護隊第1軍団「アゾフ」は12日、ポクロウシク方面の指定の防衛線を確保したと発表していた

写真:国家警察