ロシア首脳陣は社会に何かしらの戦果を示そうとした＝ゼレンシキー宇大統領、露軍のミサイル攻撃増加につきコメント

ウクライナのゼレンシキー大統領は９日、ロシア軍によるウクライナに対する最近のミサイル攻撃の活発化は、ロシア首脳陣が自国社会に対して何らかの戦果を示そうとする試みだったとの見方を示した。

ゼレンシキー大統領がキーウを訪れたフォンデアライエン欧州委員長との共同記者会見時に、記者からの質問に答える形で発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー氏は、しばらく大きな間隔が空いていたが、また多くのミサイルを使った攻撃の活発化が観察されていると述べ、そして「私は、ロシア連邦首脳陣が自国社会に何か『売り込まないといけない』のだろうと思っている。なぜなら、（ロシアには）勝利が一切ないからだ。あそこは飽食の社会であり、過激な行動、多くの死を支持する。彼ら（ロシア社会）は常にそれ（編集注：大規模ミサイル攻撃）を喜ぶのだ」と発言した。

同氏はまた、ロシアはが５月９日までに東部バフムート市を制圧しようとしていたのだと指摘し、「ただし、残念ながら、もう町の全ては残っていない。しかし、彼らは、他の都市の制圧や破壊を何らかの勝利として『売り込む』ことはできる。彼らは５月９日までに何も制圧できなかった。そのため、破壊を示さなければならなかった。彼らにとって９日はうまくいかなかったのである」と発言した。

なお、過去数日、ロシア軍によるウクライナ領への自爆型無人機やミサイルによる攻撃が活発している。５月９日未明は、巡航ミサイルによりウクライナ各地を攻撃。ウクライナ軍は、発射された２５弾のミサイルの内２３弾を撃墜したと報告した。