「私たちはクリミアを含む全ての私たちの領土を解放するつもり」=レズニコウ宇国防相

ウクライナのレズニコウ国防相は、ウクライナはクリミアを含む全てのウクライナ領を解放するつもりだと発言した。

レズニコウ国防相が米CNNの記者にコメントした

レズニコウ氏は、「私たちは、クリミアを含む、私たちの全ての領土、全ての全てを解放するつもりだ」と発言した。

同時に同氏は、「クリミアはウクライナ領なのであり、ウクライナにとって戦略的対象である」と述べつつ、「しかし、私たちは一歩ずつ進んでいく」とも発言した。

同氏は、最初の段階はロシア軍によるさらなる損耗を防ぐために戦況の安定化が行われる段階、それから第2段階は2月24日の全面的侵攻前の位置までロシア軍を押し戻すことになると指摘した。そして、「第3段階ではじめて、『クリミアを含む領土をどのように解放するか』についてウクライナのパートナーたちとの議論が行われるだろう」と発言した。

記者から、ウクライナによるロシアが一時的に占領するクリミアを軍事的に取り戻そうとする試みは、ロシアを挑発することになるのではないか、との質問に対しては、レズニコウ氏は、そのような考えは検討されていない、と回答した。

レズニコウ氏は、「それに意味はない。なぜなら、ロシア人はヘルソンでも、ザポリッジャでもマリウポリでもそれ(解放)を目にすることになるからだ。そこはウクライナの地であるし、クリミアもウクライナの地であるからだ。何があろうとも」と発言した。

これに先立ち、5月11日、ウクライナのマリャル国防次官は、ウクライナは完全勝利まで、国際的に認められた国境内の全領土の解放まで戦っていくと発言していた

ウクライナのブダーノウ国防省情報総局局長は、スカイ・ニュースへのインタビュー時に、ウクライナにおける戦争は年内に終わり、現在ロシアが一時的に占領している領土は全てウクライナ政権のコントロール下に戻されるだろうと発言していた

ゼレンシキー大統領は、5月21日のインタビューで、ロシアの全面的侵略が始まる2月24日までに存在したラインまで、余分な人的損失なく到達したら、それはもうウクライナにとっての勝利であると発言した上で、続けて「それから、私たちは第2の部分へ移行する。そこで、私は、第2の部分を協議のテーブルで話し合えるだけの賢さがその国(編集注:ロシア)に十分あって欲しいと思う。私は、その話し合いの結果が最終的な正義となることを望んでいる」と発言していた。その際、ゼレンシキー氏は、ロシアが話し合いに応じなかった場合のウクライナの行動については言及していない。

なお、ゼレンシキー大統領は3月27日時点では、ロシアを完全に領土から撤退させることは、「第三次世界大戦をもたらす」とし、2014年から占領されているクリミアとドンバスの奪還は協議により返還を目指す意向を示していた。

写真:大統領府