クレーバ宇外相、国際社会に「今上空を封鎖しなければ、ウクライナ人の血はあなたの手にもかかるだろう」

ウクライナのクレーバ外相は3日、国際パートナーに対して、ウクライナ上空に飛行禁止空域を設定するよう呼びかけ、そうしなければロシアによって殺されるウクライナ人の血が「あなたの手にもかかることになる」と発言した。

クレーバ外相がウクライナのテレビ局出演時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。 クレーバ氏は、「私たちは、非常に明確かつ落ち着いて、北大西洋条約機構(NATO)のパートナーたちに対して、あなた方はロシアとの直接衝突をどのように回避するかについてどれだけでも熟考することができるだろうが、しかし、もしあなた方が今ロシアを止めるのを手伝わなければ、直接衝突は不可避となる。なぜなら、次はあなた方の番だからだ」と発言した。 同氏は、その点で、ロシアがNATO加盟国への攻撃には踏み切らないと思っている人は、同様に、ウクライナへの直接侵略が始まるとは思っていなかったことを思い出すべきだと指摘した。 その上で、同氏は、「皆、間違っていたのだ。だから、今行動しなければいけない」と強調した。 同氏は、ウクライナ上空封鎖は、極めて喫緊の課題であるとし、それにはいくつかのシナリオがあると指摘し、例えば、上空全体を封鎖する(飛行禁止空域を設定する)のではなく、一部だけ封鎖するとか、あるいは、封鎖するのではなく、戦闘機と防空システムをウクライナ軍に供給するとかが考えられると説明した。 その上で同氏は、「全てのシナリオが作業中である。しかし、皆が理解しなければならず、私たちがパートナーたちに話していることは、『私たちはあなた方が行ってくれていること全てに感謝している。しかし、今、私たちの国民が空から殺され続けるという具体的な脅威があるのだ。そのため、もしあなた方がウクライナの対空防衛強化という急進的な行動を取らなければ、私たちの殺される国民の血は、あなた方の手にもかかることになる』。あなた方の抑制や、あなた方の願望の欠如が、ロシアが殺人と懲罰を続けることを可能とするのである」と強調した。 なお、リトアニアのナウセーダ大統領は4日、西側諸国はウクライナが対空防衛システムを構築する支援をしなければならないとし、そうでなければ同国へ侵略を続けるロシアの攻撃により「地上に甚大な損害が生じる」と発言している。 これに先立ち、2月24日、ロシア軍は、ウクライナ領の侵略を開始。ロシア軍は、ウクライナの多くの町で火砲、多連装ロケットシステム、巡航ミサイルで、重要インフラや民間人居住区を攻撃している。 ウクライナでは、戒厳令が敷かれており、国民総動員が発令されている。