ウクライナ文化省、チャイコフスキーの名前を冠する音楽アカデミーを改称 脱植民地化の一環
文化省広報室が「文化の脱植民地化」と称して公表した。
ベレジュナ人道政策担当副首相兼文化相は、「私たちはウクライナ文化の脱植民地化プロセスを継続している。今回の決定は、『ウクライナにおけるロシア帝国主義政策のプロパガンダの糾弾及び禁止、並びに地名の脱植民地化法』、『高等教育法』及び『文化法』に従って下されたものである」と説明した。
同省はまた、改称の根拠として、ウクライナ国家記憶研究所の専門家委員会の結論を提示した。同委員会は、同アカデミーの名称にピョートル・チャイコフスキーの名前を使用することは、ロシア帝国主義政策の象徴であり、現行の法律に適合しないとの結論を出していた。
今回の命令に従い、同アカデミーの学長は、定められた期間内に新版の憲章を提出し、名称変更に関連する全ての職務を遂行しなければならない。また、関連の諸文書についても必要な変更が加えられるとのこと。
文化省は、改称がアカデミーの地位、教育プロセス、あるいは芸術活動に影響を与えることはないと伝えた。また同省は、「今回の決定は法律の要件を満たすことを目的としており、脱植民地化及び公共空間からのロシア帝国主義政策の象徴の排除という国家政策の一環である」と説明している。
同時に同省は、次のステップとして、「ウクライナ国立音楽アカデミー」に足される新しい名前について、同機関の職員、専門家、社会との公開討論が行われることになると伝えた。
これに先立ち、2023年、ウクライナの専門家たちは、ウクライナ国立音楽アカデミーにロシアの作曲家の名前が冠として足されているのは、ロシア帝国主義政策の瀬田だとする結論を出していた(リンク先は、ウクルインフォルムの特集記事(ウクライナ語))。
2024年2月、キーウ市議会は、(当時)文化情報政策省に対して、同アカデミーの改称について呼びかけを行っていた。