ベラルーシのノーベル賞受賞作家アレクシエーヴィチ氏が声明 「蜂起したのは評議会ではなく、国だ」

ベラルーシのノーベル賞受賞作家アレクシエーヴィチ氏が声明 「蜂起したのは評議会ではなく、国だ」

ウクルインフォルム
ノーベル文学賞受賞者であり、ベラルーシ野党勢力「調整評議会」の幹部の一人である、作家のスヴェトラナ・アレクシエーヴィチ氏が9日、現在のベラルーシ情勢についての声明を発表した。

ベラルーシ・ペンクラブがアレクシエーヴィチ氏の声明を公開した

アレクシエーヴィチ氏は、調整評議会幹部の人たちは皆、投獄されたか、国外に追放されたと述べ、「今日最後のマクシム・ズナク氏が連れて行かれた」と伝えた。

その上で、同氏は、「まず私たちの国が奪われ、私たちの内の最善の人々が拉致されている。しかし、排除された人々の代わりに、私たちの中から何百の他の人がやってくるのだ。蜂起したのは調整評議会ではない。蜂起したのは、国だ」と強調した。

同氏は続けて、調整評議会の目的は「社会での対話の開始」だと述べた。

また同氏は、「ルカシェンコ氏は、街頭とは話をしないと言っているが、街頭とは、毎週日曜日、毎日通りに出てくる何十万人の人である。それは街頭ではない。それは民なのだ。人々が街頭に小さな子どもを連れて出て来ている。なぜなら、彼らは自分たちが勝つと信じているからだ」と伝えた。

アレクシエーヴィチ氏はまた、ロシアの知識人に対しても呼びかけている。同氏は、「私は、ロシアのインテリゲンツィアにも呼びかけたい」と始め、「なぜあなた方は黙っているのか? 私たちは、ほんのわずかな支持の声しか聞いていない。小さく、誇り高い民が踏み潰される様を目にしておいて、あなた方はなぜ黙っているのだ。私たちは、それでもまだあなた方の兄弟なのに」と強調した。

同氏はその他、ベラルーシの人々に対して、「私は、自分の民へは、あなた方のことが好きだと伝えたい。私は、自分の民を誇っている。ほらまた、見知らぬ人がドアのチャイムを鳴らしている…」と書き込んだ。

これに先立ち、アレクシエーヴィチ氏は、ラジオ・リバティー通信(ベラルーシ語版)に対して、自宅の前に私服警官が来てドアのチャイムを鳴らしている、屋外にはバスが2台止まっており、「準備をしないといけない」と伝えていた。

スヴェトラナ・アレクシエーヴィチ氏は、調整評議会幹部会の7名の内の1人。同氏以外の他6名は、ベラルーシ治安当局に拘束されているか、あるいは国外に強制的に追放されている。

なお、ベラルーシでは、8月9日に大統領選挙が実施され、その後、中央選挙管理委員会が14日に、最終開票結果として、現役大統領のアレクサンドル・ルカシェンコ候補の得票80.1%であり、有力視されていたスヴェトラナ・チハノフスカヤ候補の得票は10.1%だったと発表した。

これに対して、ベラルーシ市民が全国にて、中央選管の発表に疑問を提示して抗議を続けている。抗議者たちは、選挙結果は捏造されており、実際にはチハノフスカヤ候補がルカシェンコ候補に大差で勝利したと考えている。この抗議運動により、抗議者と治安機関の間で衝突が起き、多くの拘束者や死傷者が出ている。

チハノフスカヤ氏は25日、欧州議会外務委員会臨時会合におけるスピーチの際に「ベラルーシ人の要求は、公正で自由な選挙」だと説明している。


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