どうしてウクライナ人は、なかなかポジティブな変化を信じられないのか

どうしてウクライナ人は、なかなかポジティブな変化を信じられないのか

ウクルインフォルム
調査結果では、ウクライナの消費意欲が下がっている。他方で、乗用車の購入数は増加している。これはどういうことだろうか。

ウクライナ人が将来に不安を抱くのは、デフレへの期待と自らの収入への否定的予想と関係する。GfKウクライナ社の調査では、ウクライナ国民による現在と将来の個人財政状況への評価に大きな変化があった。また、世論調査を受けた者の中には、近い将来、自分の名目上の収入は増えるかもしれないが、実質的収入に肯定的な変化は起こらないと思っている者もいる。それは、何より、さらに通貨フリヴニャの下落を予想しているからである。事実、インフレ予想の指数は若干悪化している。

調査は、一定の肯定的傾向も示している。特に、7月、ウクライナ国民の失業に関する予想が改善した。これは、もちろん、労働市場における求人数の増加(しかも、高い給与をともなう)と関係する。これは、特に、首都キーウ(キエフ)、それから多くの州都で確認される。

GfKウクライナの調査員は、データについて、以下のようにコメントした。「7月、消費意欲の指標は低下し、2018年4月の水準に戻りました。この低下は、現状評価と将来の個人収入への期待の悪化によるものです。」

調査によれば、消費意欲の指数は、中央銀行の測る景気予想のダイナミズムと同様の動きを見せている。中央銀行のデータでは、ウクライナ・ビジネスの悲観的見方は、第2四半期も継続して伸びていた。

興味深いことだが、国家統計局のデータでは、最近まで、ウクライナ消費者の経済に関する感情は徐々に改善していたのである。もちろん、それは、最近の通貨市場における変動の始まる前までのデータであるが。通貨両替ボードの数字は、いぜんとして、ウクライナ国民の心理や期待に大きな影響を与えていると専門家は考える。

心理学博士のヴァディム・ヴァシュティンシキー政治心理協会会長は、「社会全体のは複雑で、人々はかなり誤った方向を向いてしまっている」とウクルインフォルムにコメントをよこした。ヴァシュティンシキー会長は、「二つのマイダン(編集注:オレンジ革命とマイダン革命(尊厳の革命))の後は大きな期待が生じたが、あまり魅力的でない、戦争、死、難民といった問題が継続しました…。さらに、危機からの脱出や、将来に関しては、一つの決まった見方がありません。本来私たちを導かなければならないはずの政権や政治勢力に対しては、十分な信頼がありません。それにより、大きな落胆と不安が生じているのです」と述べる。

社会心理学者たちは、大衆心理におけるもっとも重要な特徴は、不確かさによる恐怖、将来に対する不安であると考えている。これらは、人々の深層の恐怖やコンプレックスを掘り起こし、さらに人々をおびえさせるのだそうだ。

「この法則は、どんな時にもあるものです。しかし、不確かな時期が長く続くと、この傾向は強まります。そして、『もう全部だめだ』とか『まったく希望がない』といった、否定的な感情のトーンが強まります」と、ヴァシュティンシキー博士は続ける。「そのような中では、どんな小さな悪化の傾向も(それが本当の悪化だろうと、単なる会話の中だけのことだとしても)、深刻な悪化としてとらえられ、不満の感情を高めてしまうのです。」

そして、ヴァシュティンシキー博士は、そのような中では、「値段が上がる」とか「どうやら何も良いことはなさそうだ」といった情報は非常に効果的に受け入れられてしまうのだと言う。加えて、徐々に状況が改善している(たとえば、フリヴニャが最近まで徐々に価値を高め、いくつかの商品は安くなり、自動車の販売数は増え、つまり、市民の生活水準が上がっているというような)ことを示す客観的情報は、不信感を持って受け止められるのだと説明する。

ヴァシュティンシキー博士は、こうも説明する。「また、非常に重要なのは、不幸を心配することにより満足感を得ている人もたくさんいる(そういう「マゾヒズム」的性質で、私の評価では、通常は15%、場合によっては20%の人々)という点です。つまり、高齢の世代や、貧困層の中の多くのウクライナ国民にとって、彼らの最大の満足を感じることの一つが、『自らの不幸な運命に涙を流し』、不平を述べ、不満をもらし、いかに彼らの生活がひどいかを話すことなのです。この手の調査結果には、こういう感情が反映されているのです。」

アンドリー・クリヴォノス人道センター所長は、ウクルインフォルムに対して、「ウクライナ国民の消費意欲に影響を与える、本当の経済的変化に関する、確定的見方は現在ありません」と強調する。クリヴォノス所長は、「2018年は『先延ばしされていた需要』が満たされ始めた年になりました。過去3,4年、多くの人が、高価な商品(家具、家電、自動車)の購入を控えていました。現在、これら商品の購入が増えています。同時に、将来に対する不確かさは残り続けています」と述べる。

クリヴォノス所長は、複数の世論調査や分析によると、人々は、それまで長い期間購入を控えていた商品を買うようになってきており、また別の研究によれば、それでも将来に対する肯定的な見方はないことがわかっていると説明する。

「一方で需要は伸び、多くの人が経済や自らの財政状況への肯定的変化について話すようになっています。他方で、多くの人が、この肯定的要素を感じていません。このような統計データの分散は、グループの性質、年齢、地域の違いによるものです。そして、これにより、しばしば発表される研究の数字が一致しないことが出てくるのです」とクリヴォノス所長は説明する。

そして、クリヴォノス所長は、最後にこのように述べた。「今年の年末までに、経済面での特別に衝撃的な出来事は起こりません。そのため、ウクライナで、ゆっくりかもしれないが、それでも肯定的変化が起きている、と思う人の数は、徐々に増えていくことでしょう。」

ウラディスラウ・オブフ、キーウ


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