岸田日本首相、ウクライナへの借款の2億ドル増額を発表
岸田首相が米国、フランス、ドイツ、英国、カナダ、イタリア、ポーランド、ルーマニアの首脳などとのウクライナ情勢協議を議題とするオンライン会議の際に発表した。日本外務省が公式ウェブサイトにて発表した。
岸田首相は、「ロシアによる非道な侵略を終わらせ平和秩序を守るための正念場を迎えている」との認識を示した上で、ウクライナの経済を下支えするべく、日本は、緩和された条件での財政支援としての借款を、既に表明済みの1億ドルから3億ドルに増額することを表明した。
さらに、すでに防衛省が発表している、化学兵器対応用の防護マスク・防護衣と無人機を追加的に提供することを説明した。
岸田氏はまた、「今次侵略のインパクトは欧州にとどまらず、東アジアにも及んでいる」との認識を示し、自身がアジア諸国への連携呼びかけを積極的に行っていることを伝えた。
なお、18日のロシアのウクライナ東部への攻撃激化を受け、19日、米国、フランス、ドイツ、英国、カナダ、イタリア、ポーランド、ルーマニア、日本の首脳、NATO事務総長、欧州委員会委員長、欧州理事会議長が会談を行っていた。
同会議後、ジョンソン英首相は、ウクライナに対してより多くの火砲の提供を約束した。また、ショルツ独首相は、ドイツはウクライナ政府がドイツの軍需産業から武器を購入できるようにすることで、ウクライナへの軍事支援を行い続けると発言。カナダのトルドー首相は、同国政府はまもなくウクライナに重火器を提供し始めると発言した。マクロン仏大統領は、諸国はロシアの紛争継続抑止のために行動を続けると発言した。ポーランドのドゥダ大統領は、ロシアはこの戦争に勝ってはならないのであり、ウクライナは最大限の支援を受けなければならないと発言した。
これに先立ち、日本の防衛省は19日、ウクライナ政府に対し、化学兵器など対応用の防護品と無人機を新たに提供することを決定したと発表していた。