スペイン、6億1500万ユーロの新たな軍事支援をウクライナに供与へ
サンチェス西首相がマドリードを訪問したウクライナのゼレンシキー大統領との共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
サンチェス氏は、「私は既にゼレンシキー大統領に、スペインは1か月以内に6億1500万ユーロの新たな軍事支援パッケージを採択すると伝えた」と述べた。
また同氏は、同支援には、スペインがウクライナへの軍事支援のために毎年10億ユーロを拠出するという協定の一環での、3億ユーロが含まれると伝えた。
さらに同氏は、NATO諸国がウクライナのために米国から兵器を調達するための仕組み「PURL」(「ウクライナのための優先的装備品ニーズリスト」)の枠組みで1億ユーロを割り当て、また欧州連合(EU)の「SAFE」の枠組みを通じて2億1500万ユーロを割り当てると述べ、これにより対無人機製品、レーダー(その多くがスペイン企業によって製造されているもの)の調達資金がまかなわれると説明した。
記者会見時、ゼレンシキー大統領は、スペインからの新たな軍事支援パッケージには、特に防空システム「アイリスティー」用のミサイル40発が含まれると述べた。
ゼレンシキー氏はその際、「新たな防衛支援パッケージに感謝している。これには防空用ミサイルも含まれている。それは冬の間、私たちにとって大きな不足しているものであり、今回の具体的なパッケージには、防空システム『アイリスティー』用のミサイル40発が入っている」と伝え、それは「大いに役立つ」と強調した。
その他同氏は、米国製兵器の調達を可能にする「PURL」にスペインが1億ユーロを拠出することに謝意を表し、それは「私たちの防衛のために防空ミサイルを購入することを可能にするプログラムだ」と補足した。
加えて同氏は、特にスペインが二国間の安全保障協定を一貫して履行しているとし、毎年の支援について確信を与えていると指摘した。同氏は、「毎年10億ユーロ(の供与)というは強力な支援だ」と指摘した。
また同氏は、スペインによるエネルギー部門への支援についても言及し、「間違いなく、最大級に困難な問題の1つがロシアによる攻撃後のエネルギー部門における挑戦だ。そして、スペインには私たちを支援する準備がある。とりわけエネルギー分野に対する800万ユーロの経済パッケージに私は感謝している」と述べた。
なお、18日、ゼレンシキー大統領は、マドリードを訪問していた。