露のポーランドへの無人機攻撃はウクライナに防空システムが渡らないようにするためかもしれない=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領がキーウを訪問したフィンランドのストゥブ大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「私は、彼ら(ロシア)はまた、冬季を前に、パートナー国がウクライナに防空システムを渡すのを止めるために、それを行ったのかもしれないと思っている。私たちはあなた方を攻撃するかもしれないし、あなた方にもそれは必要だという風に見せつけたということだ」と発言した。
また同氏は、ロシアは、対ウクライナ全面戦争を始めてから、欧州を政治的に試してきたが、現在は、物理的に試していると発言した。
同氏は、「思うに、何よりロシアは答え、つまり『(編集注:あれやこれをした場合に)何が起こるだろうか?」という問いへの答えが欲しいのだ。『(ウクライナの)パートナー国には何への準備があるのか? NATOには何への準備があるのか? 政治的には、パートナー国には何への準備があるのか?』という問いへの答えだ。そして、彼らはさらに(編集注:次のような問いへの答えも)確認したのだ。『物理的には何への準備があるのか? パートナー国はそのような攻撃への準備はあるのだろうか?』」と指摘した。
そして同氏は、ウクライナには現時点で防空のマルチシステムが構築されていると述べた。
同氏はその際に、「私たちは支援を提案している。なぜなら、ポーランドの『パトリオット』は『シャヘド』相手の戦いには役立たないし、誰のことも助けないからだ。それは何より、弾道ミサイル相手の兵器である。現在毎月50〜60弾のミサイルが、世界の主要な生産者である米国で生産されている。私たちのところでは、1日で500〜800機の『シャヘド』を撃墜しており、『パトリオット』が対無人機でないのは明らかだ」と発言した。
さらに同氏は、防空システム「SAMP/T」の使用や、航空機での無人機撃墜も、経済的に無駄があるとした上で、防空のためにはマルチシステムが不可欠だと指摘した。
その際同氏は、「必要に応じて防空も稼働し、機動射撃班も稼働し、迎撃用無人機も稼働し、様々なフォーマット、ヘリ、航空機も含む様々な兵器が稼働するのがマルチシステムだ。つまり、マルチシステムだけが、大規模な無人機攻撃に対抗できるのだ。それは、ポーランドの友人たちに私たちの協議が必要かという問いへの答えである。私は、そのようなシステムは今、誰のところにもない、私たちのところとロシア人のところにしかないと思っている」と強調した。
同氏は加えて、2年前に提案された、航空機で無人機を撃墜するというのは、追加的な防衛要素として役立つかもしれないが、もはや十分ではないと述べた。
そして同氏は、「それはウクライナ西部とポーランドの盾を強化しているが、しかしそれは、1要素だ。それだけでは不十分である。現在、防空システムと航空機は、私たちの国の西部にあるべきだ。もしかしたら、ポーランドの航空機はポーランド領で使われるかもしれないが、しかし全体の調整が必要であり、ウクライナが調整することが望ましい。なぜなら、5〜7個のマルチ防衛の要素があるからだ。ポーランドとどこかでそれを行うことは可能だ」と発言した。