ゼレンシキー宇大統領、ウクライナのための安全の保証の3つの主要な要素を説明
ゼレンシキー大統領が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「安全の保証の構成要素に関する全ての詳細を話すことはできない。私は、以下の要素がウクライナにとって重要だと考えている。第一は、私たちの軍だ」と発言した。
その際同氏は、最優先課題は、現在国境を守っているウクライナ軍の戦力への安定した資金供給を確保することだと強調した。また同氏は、常に兵器を供給する必要性もあると述べ、その方向では、パートナーの助けを得つつ、並行して3つのルートが機能する必要があると指摘した。同氏は、3つの供給ルートにつき、「第一のルートは、自国での生産、無人機、技術などだ。第二のルートは、欧州での生産、防空システム、火砲などだ。第三のルートは、米国製の兵器だ」と説明した。その際同氏は、ウクライナはすでに米国に対し、兵器のニーズを概説した文書を渡したと述べ、「私たちは自分のことは行った。この合意(案)を米国に渡した」と付け加えた。
2つ目の重要な要素として、ゼレンシキー大統領は、NATOへの本格的な加盟が当面実現しないことを代わりとしての、パートナーとの約束のシステムを挙げた。その際同氏は、「私たちは常にNATO加盟を望んでいるが、現時点では、言うなれば、その機会はまだ与えられない。したがって、もしNATOがないのなら、私たちはパートナーが何への準備があるかを理解しなければならない」と発言した。そして同氏は、例えばロシアによる新たな侵攻があった場合、防衛支援については、軍人や国家安全保障の首脳補佐官のレベルだけでなく、首脳レベルで合意がなされるべきだと強調した。
そして同氏は、「仮に、ロシアが再び私たちを侵攻するとしよう。パートナーのうち、誰が何への準備があるのだろうか? ウクライナを支援するために、誰が何への準備があるのだろうか? そのことを全て議論する必要がある。私たちは、自分たちが孤独ではないことを確信しなければならないのだ」と指摘した。
ゼレンシキー氏は、3つ目の要素は制裁政策に関するものだと述べた。その際同氏は、安全保障の問題は防衛だけでなく、侵略国の抑止にも関わることであるため、制裁は安全の保証と潜在的な脅威へ対応するシステムの不可分の要素でなければならないと説明した。
また同氏は、ウクライナの復興のために利用されるべきロシアの資産にも注意を向けた。同氏は、「ロシアの資産は、私たちの国家の復興、エネルギー、通信などのために役立つべきだ。これも私たちの安全の保証の一部である」と指摘した。
その他同氏は、ウクライナのEUへの完全加盟もまた、特に経済面で、安全の保証の構成要素だと説明した。