
ウクライナがNATO加盟の野心を断念するのは、NATOが消滅した場合のみ=NATO常駐代表
ヘトマンチューク大使がフェイスブック・アカウントに書き込んだ。
ヘトマンチューク氏は、NATO加盟はウクライナをウクライナを欧州大西洋の座標系に最終的に据えて、ロシアのエリートと社会にある帝国復活の幻想を打ち砕く最も短期間かつ最もわかりやすい手段だと指摘した。
そして同氏は、「だからこそ私は、ウクライナがNATO加盟の野心を潜在的に断念する可能性のある唯一の理由は、NATO自身の不在であるはずだと深く確信している。あるいは、NATOの内側か外側からの破壊で、NATOがウクライナ人にとってただ魅力的でも興味深くもなくなることだ」と指摘した。
同氏はその際、そのようなことは起こらないし、どれだけ葬りたい者がいようとも、NATOの第5条は機能していると指摘した。また同氏は、「過去のソ連も今のロシアもNATO加盟国のいずれに対しても攻撃に踏み切らなかったという事実自体が、私たちに反対のことを主張する権利を与えないのだ」と強調した。
また同氏は、自身はNATOにおけるウクライナ代表となるが、それはウクライナの欧州大西洋安全保障に対する貢献が独立以来過去最高となっており、ウクライナが単なる請願者ではなく、最も有能で鍛え上げられた通常戦力の保有者である中で生じていると指摘した。
その上で同氏は、「著名な『NATO基準』の隣に、目に見えない形で『ウクライナ標準』が生じている。(中略)平時であれば、私たちはNATOから学ぶことがもっとあるが、戦時においては、NATOがウクライナから学ぶことがあるのだ。そして、ロシアとの戦争は、通常戦争ではなく、NATO加盟国にとってはハイブリッド戦争として、残念ながら、勢いを増すばかりである」と強調した。
これに先立ち、ゼレンシキー大統領は13日、アリョーナ・ヘトマンチューク氏をNATOウクライナ常駐代表に任命していた。ヘトマンチューク氏は、民間の外交・安全保障シンクタンク「新欧州センター」の所長を務めていた人物。
写真:facebook.com/alyona.getmanchuk