
ウクライナへの武器供給は必要だが、静かに引き渡すべき=マクロン仏大統領
ウクルインフォルム
フランスのマクロン大統領は7日、ウクライナ人のためには「戦略的曖昧さ」を維持した方が良く、どの国がどの武器をどれだけ供与しているかは述べない方が良いと発言した。
マクロン仏大統領がパリでのメルツ新独首相との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
マクロン氏は、「私は、私たちが必要な限りずっと、互いにも、ウクライナ人との間でも透明に行動するために、私たちの国がウクライナを支持している全ての同盟国と緊密に調整した上で行動することを望んでいる。彼らのニーズを満たしつつも、それをできるだけ話さないことを望んでいる。なぜなら、その不確実性がウクライナ自身のための防衛なのだ」と発言した。
記者から、独製長射程ミサイル「タウルス」の供給許可の可能性に関する質問を受けると、マクロン氏は、メルツ氏がそのことに言及しないようにしていることを称賛した。
その際マクロン氏は、「独首相こそが自分の国のための決定を下さなければならない、意識的かつ主権的に。ただし、私は、彼が同文脈にて戦略的曖昧さを回復したがっていることを支持する。なぜなら、記者会見の度に武器の種類や供給の日付や型を話すのはナンセンスだからだ」と述べ、ロシア軍はそのような質問への回答を聞くことができると指摘した。
さらに同氏は、フランスはロシアの対ウクライナ全面侵攻開始以降にウクライナに供与した武器の数や特徴を発表しないという立場を貫いてきたと発言した。また同氏は、いわゆる戦略的曖昧さを維持することが自身の立場だと指摘した。
なお、「戦略的曖昧さ」とは、自らの意図や行動を明かさないことで、対立者に相手の意図に対する疑念を生み出し、それを推測のみさせることを強いる原則のこと。
写真:dpa