
ウクライナ反汚職裁判所、チェルニショウ副首相の停職を命じず
ウクルインフォルム
ウクライナの政権高官の汚職犯罪の起訴のみを審理する高等反汚職裁判所は2日、起訴されているオレクシー・チェルニショウ副首相・国家団結相につき、検察の要求していた停職措置を採択しなかった。
反汚職裁判所の審理の中継公開を元にウクルインフォルムの記者が伝えた。
決定の全文は、7月4日に公表される予定。裁判所の捜査判事の依拠した動機はその全文で説明されるという。
ウクライナの汚職対策改革に取り組む市民団体「汚職対策センター」は、テレグラム・チャンネルにて、審理の際、弁護側はチェルニショウ氏の停職が政府に与える悪影響に関して書かれたシュミハリ首相の署名入り書簡を提出したと伝えた。
同センターは、捜査判事はそれを自身への圧力の試みとみなしたと伝えている。
これに先立ち、6月23日、ウクライナの政権高官の汚職容疑捜査に特化した国家汚職対策局(NABU)は、チェルニショウ副首相・国家団結相に容疑を伝達していた。チェルニショウ氏は、職権乱用と、自身および第三者のために極めて多額の違法な利益を得た罪に問われている。
6月27日、高等反汚職裁判所は、チェルニショウ容疑者の未決囚予防措置として、1億2000万フリヴニャの保釈金を設定した。同時に裁判所は、容疑者に対して、捜査官、検察官、裁判所の要請に従った出頭、居住地・勤務地の変更の通知、捜査官、検察官あるいは裁判所の許可のないウクライナからの出国の禁止といった複数の義務を課している。
7月1日時点で、チェルニショウ氏は1億2000万フリヴニャの保釈金を納めていないという。
写真:公共放送「ススピーリネ」