ザルジュニー宇軍総司令官、2024年の対露戦の3つの主要課題に言及

ザルジュニー宇軍総司令官、2024年の対露戦の3つの主要課題に言及

ウクルインフォルム
ウクライナ軍のザルジュニー総司令官は、2024年の対ロシア戦において、努力を集中しなければならない3つの主要な目的に言及した。

ザルジュニー総司令官が米CNNに論考を寄稿した。また、ウクライナ軍ウェブサイトに同論考のウクライナ語版が掲載されている

ザルジュニー氏は、「2024年、私たちは、以下の3つの分野で主な努力を集中せねばならない。(1)私たちの軍に高度技術資産を提供するシステムを構築する。(2)資産の制限とその配分手段を考慮し訓練と戦闘遂行の哲学の導入。(3)最短期間で新しい戦闘能力を習得する」と説明している。

同氏はまた、ウクライナ軍の2022〜2023年の戦闘遂行経験はユニークなものであるが、それには現存の能力の恒常的見直しと敵に対する優位を確立する手段の模索が必要だと指摘している。また、そのような優位は、比較的安価で、迅速に発展している最新の極めて効果的な技術をウクライナが使用することで可能となるだろうと主張している。

その際ザルジュニー氏は、「最新技術発展分野の進展の成果を利用する試みこそが、科学的、技術的、技術戦術的戦いの勝利を可能とし、無条件勝利のみでなく、ウクライナや私たちのパートナーのリソースの節約・保存にもつながる。無人機システムやその他最新技術システムの能力の著しい拡大、戦況に肯定的を影響を生み出すことの必要性は、新しい形態と手段の模索を促し、それは結果として、ウクライナ軍やその他ウクライナ防衛戦力機構の構造にも間違いなく影響を与える」と指摘している。

同氏は、最新システムがウクライナ軍の戦闘効果に与える影響を高めるには、次の理由が考えられるとしている。

・指揮官による状況認識の恒常的向上と、その認識を作戦遂行圏での昼夜・天候条件を問わないリアルタイムで維持する能力

・24時間体制・リアルタイムでの砲撃・攻撃支援

・リアルタイム攻撃に資するインテリジェンス提供

・前衛・後衛の敵と敵施設に対する精密・高精度攻撃

同氏はまた、既存の技術能力に基づいた新しい作戦をデザインせねばならないとし、それは戦闘の空間・時間の指標だけでなく、作戦の目的遂行を促進する決定的条件の創出と関連効果の達成も根拠となっていくとの見方を示した。

そして同氏は、戦闘遂行経験と戦闘展開の予想に基づき、その「決定的条件」とは以下のようなものになると指摘している。

・とりわけ効果的な攻撃、偵察、監視、兵站を確保する高度をはじめとした、空中での絶対的優位の達成

・敵の攻勢・防衛能力の剥奪

・自軍機動性の向上、敵軍機動性の完全な制限

・指定ラインへの安全な到達、重要地形の支配確保

・敵による失った地点の奪還と戦力増大の能力の剥奪

ザルジュニー氏はまた、複数の作戦課題の解決もまた重要だとしつつ、個々の作戦課題の解決の際には、関連の戦力・手段のおかげで必要な効果が生まれていくとも指摘した。そして同氏は、必要な効果を生み出す条件を実現するには、現在の時点で以下の作戦が個別に必要だと主張している。

・デジタルフィールド作成作戦

・通信環境コントロール作戦

・攻撃型無人機とサイバー手段を組み合わせた作戦

・兵站作戦

同氏は、「これらの作戦は全て、すでに習得され、発展している。これらは、単一のコンセプトと計画の下で調整され、相互に連結しているが、しかし、内容面では異なっている」と指摘した。

その他同氏は、効果達成の直接的な作戦遂行は、防衛のものと攻勢のものとなると述べた。同時に同氏は、その遂行方法について、敵の経済的潜在力を低減する作戦、完全な孤立・疲弊作戦、ロボット化した索敵・攻撃作戦、ロボット化した危機地域支配作戦、攻撃手段による心理作戦、防衛技術的非接触作戦があると伝えた。

そして同氏は、このような作戦リストは手段の発展とともに増加し続けるとし、それにより新しい組織構造の創設が必要となると述べた。そして、それら全ては、国家機構の柔軟かつ迅速な変化対応があって可能となるものだとも指摘している。

同氏は、「このように、古典的防衛、攻勢、安定化作戦の本質と内容には変化が生じている。通常(これまで)は、それらの計画と遂行のアプローチは直線的で模範的だった」と述べている。

また同氏は、無人機とその他最新技術システムが特に重要だと指摘しており、「戦闘効率向上以外に、無人機システムとその他最新技術システムには、ウクライナ防衛戦力の戦闘の組織と遂行における以下複数の重要な問題を解決する能力がある。それは、非接触戦闘遂行水準の向上、及び、その結果として、それら手段の遠隔操縦の可能性による損耗水準の低減、戦闘課題遂行時の伝統的攻撃手段使用水準の低減、重兵器使用を制限した戦闘遂行の保障、船隊不在条件下における、高い効果と最小限の人的損耗リスクでの海上戦域のほぼ全ての深部における敵の水上・水中戦力や沿岸インフラに対する攻撃遂行、使用・生産の高価なミサイルや有人航空機を使うことのない敵の重要インフラ、重要通信手段への大規模奇襲、となる」と説明し、これらのリスト上の優位は網羅的ではなく、今後間違いなく変わっていくと補足した。

同時に同氏は、敵は戦場で防衛手段を模索し、主導権を得ようとするだろうと述べ、そのため、無人機を含む、攻撃システム能力の発展とともに、防衛・対策システムの向上も不可欠だと指摘した。

その他同氏は、新しい形態と手段を習得するには、ウクライナ防衛戦力は、全くもって新しい国家の技術的再武装システムを作り出さねばならないと主張した。

その際同氏は、「実質的にすでに存在する技術的解決策を使用するシステムと創出済みの管理システム及び得られた経験を考慮し、またパートナーの現在の条件下での見解を踏まえると、必要な規模の生産を備えたそのようなシステムの創出には、最大で5か月かかる可能性がある。これだけの期間がかかるのは、関連の組織機構とそのスタッフを作り出し、人材を訓練し、リソース、必要なインフラ、ロジスティックを与え、基本原則を策定することが必要なためである」と説明した。

同氏は、最新の戦闘能力を最大限に蓄積するには戦争の新しい条件がもたらす可能性を利用することは不可欠であり、それによってより少ないリソースで敵に最大限のダメージを加え、侵略を止め、将来にわたりウクライナを侵略から守ることが可能となるとの見方を示した。


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