マジャル・ハンガリー首相、ウクライナとのハンガリー系少数民族の権利とEU加盟交渉拒否の解除に関する合意を発表

ハンガリーのマジャル首相は3日、ウクライナの約10万人に上るハンガリー系少数民族の言語、教育、文化、政治的権利の拡大に関し、ウクライナとの間で包括的な合意に達したと発表した。

デイリー・ニュース・ハンガリーが報じた

3日の夜、マジャル首相はフェイスブック・アカウントにて、今回の合意は、ウクライナ西部ザカルパッチャ地方のハンガリー人を代表する政治団体や教会組織が参加し、ハンガリーとウクライナの間で専門家レベルで数週間にわたり行われた集中的な交渉の結果だと報告した。

そして同氏は、「国民連帯の日(編集注:ハンガリーでは6月4日が国民連帯の日)の前日に、ウクライナ政府が近々、合意された措置を自国の法制度に組み込み、ザカルパッチャ地方の私たちの同胞に対し、以前よりも著しく広範な教育、文化、言語、政治的権利を与えることを約束したと発表できることを非常に嬉しく思う」と伝えた。

また同氏は、これらの約束は、欧州連合(EU)に提出されるウクライナの行動計画にも反映されるとし、これに応じる形で、ハンガリー側はウクライナのEU加盟交渉における第1クラスターの開始に同意すると表明した。

同時に同氏は、ハンガリーはウクライナの加盟交渉プロセスの加速を支持しないと強調した。その際同氏は、もしウクライナが今後10〜15年以内に交渉の全33章を完了させることができれば、ハンガリーはこの問題に関して法的拘束力のある国民投票を実施すると表明した。

またフィナンシャルタイムズは、2022年6月にウクライナとモルドバがEU加盟候補国の地位を得ており、その際両国の申請が一元化されていたことを喚起している。2025年1月、欧州委員会は国内法をEU基準に適合させるための公式交渉の開始を勧告したが、この措置はハンガリーの当時のオルバーン首相によって阻止されていた。

オルバーン氏の後任となったマジャル首相が6月3日に発表した決定は、ウクライナとモルドバにとって6月15日の交渉開始への道を開くものだと指摘されている。これにより両国は、6つの交渉クラスターのうちの第1クラスターの枠内で、自国法をEU基準へ適応させ始めることが可能となる。

なお、新規の国のEUへの加盟の際は、加盟候補国がEUの「コペンハーゲン基準」に示された種々の法的基準を満たす必要がある。よって加盟交渉は、加盟候補国の国内法をEU法に整合させる作業となる。EU法は章によって分かれており、これらの章は6つのクラスターに分類されている。第1クラスターは「基本(ファンダメンタルズ)」であり、司法改革や汚職対策も同クラスターで扱われる。

また、EU理事会は3日、ウクライナ及びモルドバの欧州連合(EU)加盟交渉における第1クラスター「基本(ファンダメンタルズ)」の公式な開始に向けたプロセスを始めている