ドンバス地方からのウクライナ軍の撤退は戦略的敗北となる=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、同国東部のドネツィク州及びルハンシク州からの軍の撤退は無責任であるとし、それはウクライナ軍にとっての戦略的敗北になると指摘した。

ゼレンシキー大統領が、テレビ番組のインタビューの際に和平交渉の活性化に関する質問に答える形で発言した。

ゼレンシキー氏は、「彼ら(編集注:ロシア)は、私たちがルハンシク州(編集注:ウクライナは同州のわずかな部分のコントロールを維持している)及びドネツィク州から撤退することを望んでいる。間違いなく、それは戦略的に私たちにとっての敗北であり、軍にとっても戦略的な敗北だ。要塞、防衛ライン(編集注:がある同地域から撤退すれば)、私たちは確実に弱くなる。例えば、米国のパートナーたちが、新しい施設を建設すればいいではないか、とシグナルを送ってくることがある。それは可能だ。(編集注:しかし)それには時間がかかる。だが、何のためだ? 彼らにそのために資金を出す準備があるのか? 何のためにそんなことをするというのだ? 市街地は、平原に築くいかなるラインよりも強力だ。つまり、これは市街地の問題であり、そこに住む20万人の人々の問題であり、私たちが一歩後退することで軍の士気を弱めるという問題であり、これまでにそこでどれほどの人々が亡くなったかという問題なのだ。私は、今日の時点で、その一歩は無責任だと考えている」と述べた。

また同氏は、米国側は電話会談の際に意思疎通と交渉を継続することへの願望を示していると指摘した。同時に同氏は、ロシア側は「現在(編集注:双方の戦力が)いる場所で止まる」という形式であっても、戦争を終わらせたがっていないと指摘した。

同氏はそして、「それ(編集注:現状のまま止まる)が、殺人を止めるための最速のフォーマットだ。そして、全ての真剣な人々がこのフォーマットで行動しなければならない。それぞれが自分のゲームをするのではなく、同じ理解がなければならない。私たちはそれを望んでいる。フォーマットは複雑ではない。(中略)まずは、長期的に停戦しよう。そして、それが、戦闘という形、軍事的な形での戦争の終結になり得る。それから私たちは、次のステップである外交へと進むのだ」と語った。

同氏は加えて、米国の交渉担当者(編集注:ウィトコフ氏、クシュナー氏など)のウクライナ訪問の可能性について、その訪問は米国にとっても不可欠だと強調した。

その際同氏は、「その訪問は私たちではなく、彼らにとって必要なのだと考えている。なぜか? モスクワへ行きながらキーウへ来ないというのは、言わば、失礼だからだ。私たちの訪問経路の方が複雑なのは理解している。だが、人々は来ているのだ。もし彼らが望まないのなら、私たちは他の国で会うことになる。私たちは場所について話しているのではなく、結果について話している」と指摘した。

これに先立ち、ウクライナのブダーノウ大統領府長官は、米国のウィトコフ大統領特使及びクシュナー大統領娘婿率いる代表団が4月12日以降にキーウを訪問する可能性があると発言していた