欧州委員会、フォンデアライエン委員長搭乗機へのGPS妨害を認める、ロシアの介入排除せず

欧州連合(EU)のポデスタ欧州委員会報道官は1日、フォンデアライエン欧州委員会委員長の搭乗機が8月30日にブルガリアのプロヴディフ空港に着陸する前に、確かにGPSナビゲーションシステムが妨害されたことを認めた。

ポデスタ欧州委員会報道官がブリュッセルでの記者会見の際に、関連報道についてのコメントを求められた際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ポデスタ氏は、「GPS信号の妨害があったことは確かに認められるが、飛行機はブルガリアに無事着陸した。ブルガリア当局から、これがロシアの明らかな干渉によって引き起こされた疑いがあるという情報を受け取っている」と述べた。

GPS信号の妨害は欧州委員会委員長の搭乗機を狙ったものかという質問に対しては、ポデスタ氏は、そのような質問はロシアに尋ねるべきだと答えた。

そして同氏は、「私たちは、日常的に行われている脅迫や威嚇をもちろん認識し、慣れている。ロシアの敵対的行動の常態的要素である。もちろん、この出来事は、ウクライナの防衛能力と支援の増大という揺るぎないコミットメントをさらに強固にするだけだ。今回の事件は、委員長がEU加盟国の最前線で遂行している任務の緊急性を事実上際立たせている。この日、彼女はロシアとその共謀者たちからの日常的な挑戦や脅威を直接目の当たりにしたのだ」と述べた。

さらに同氏は、今回の出来事を受けて、「EUは、防衛費と欧州のさらなる準備態勢に投資し続けるだろう」と付け加えた。

その他、欧州委員会のカイサ報道官は、EUは長年にわたり、特に東方でGPS信号の妨害とスプーフィングを受けていると述べた。

カイサ氏は、「今年6月、13の加盟国が欧州委員会に書簡を送り、ほぼ日常的な慣行となっている事態に改めて注意を喚起した。それは海上および航空の接続に深刻な影響を及ぼしており、また明らかに経済的にも悪影響を及ぼしている」と述べた。

さらに同氏は、EUは類似の脅威に対抗するための特別行動計画を策定中であり、衛星信号へのジャミングやスプーフィングに対する世界的対策に取り組んでいる国際民間航空機関(ICAO)と積極的に活動していると伝えた。

これに先立ち、フィナンシャルタイムズは、ロシアの電子妨害によってフォンデアライエン欧州委員会委員長が搭乗していた飛行機が、紙の地図を使用してプロヴディフに着陸せざるを得なくなったと報じていた

写真:ウクライナ大統領府