EU加盟国首脳、米露首脳会談に向けてウクライナ支持の共同声明発出
欧州連合(EU)の首脳たちは12日、ウクライナの公正かつ永続的な平和への道のりはウクライナ自身の参加抜きには決められないとする内容の共同声明を発出した。
EU理事会広報室が共同声明を発出した。なお、ハンガリーは、同声明に不参加。
首脳たちは、「私たちEUの首脳は、ウクライナに対するロシアの侵略戦争を終わらせ、ウクライナのための公正かつ永続的な平和と安全を達成しようとするトランプ大統領の努力を歓迎する」と表明した。
また首脳たちは、安定や安全をもたらす公正かつ永続的な平和は、独立、主権、領土一体性といった原則や、国境が力によって変更されてはならないという原則を含む国際法を尊重しなければならないと訴えた。
さらに声明には、ウクライナの人々は、自らの未来を決定する自由を有さなければならないと強調されている。
首脳たちは、「ウクライナにおける平和への道は、ウクライナ抜きでは決定できない。意味のある交渉は、停戦または敵対行為緩和の文脈でのみ生じ得る」と指摘した。
さらに首脳たちは、ロシアによる対ウクライナ侵略戦争は、欧州・国際の安全保障にとって広範な影響を及ぼしていることを喚起し、「私たちは、外交的解決策がウクライナと欧州の死活的な安全保障上の利益を保護しなければならないという確信を共有している」と表明した。
加えて首脳たちは、EUはウクライナが固有の自衛権を行使しているため、米国や同志国と連携し、ウクライナへの政治的、財政的、経済的、人道的、軍事的、外交的な支援を提供し続けると伝え、さらには対露制限措置も堅持し、発動し続けると補足した。
その他首脳たちは、効果的に自衛できるウクライナの存在が、いかなる将来の安全の保証においても不可欠な一部であると訴えた。その上で、「EUと加盟国は、特定の加盟国の安全保障・防衛政策を完全に尊重し、全ての加盟国の安全保障・防衛上の利益を考慮に入れながら、それぞれの権限と能力に基づき、国際法に則った安全の保証へのさらなる貢献を行う用意がある」と伝えた。
さらに首脳たちは、ウクライナが持つ自らの運命を自ら選ぶ固有の権利を強調した上で、EU加盟への道筋にあるウクライナを引き続き支援していくと表明した。
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