欧州諸国は8月15日の米露首脳会議に向けて非公開で協議へ=独政府

ドイツ政府のマイヤー副報道官は11日、欧州諸国は米国とロシアの首脳がアラスカで会談を予定している8月15日まで、非公開で協議を行っていくと発言した。

マイヤー副報道官が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

マイヤー氏は、欧州の同盟国間の協議は「金曜日まで間違いなく続いていく」と認めたが、同時に「現時点で具体的なフォーマットについては話すべきではない」とも述べた。同氏また、メルツ独首相は休暇中であるにもかかわらず、他の国の同僚と常に連絡を取り続けているとし、それが統一された立場を形成する上で非常に重要だと指摘した。

その際同氏は、「欧州として影響力を有したいのであれば、合意された共通の立場を持たねばならない」と述べた。

また同氏は、メルツ首相とトランプ米大統領の前日の電話会談の詳細についてもコメントしなかった。

同氏はその際、「ウクライナと現在の出来事全てを議題とする話し合いでは、機密性が合意されている。これはこの戦争の今後の展開にとって非常に重要な瞬間となり得る。そのため、行動する人々、特に国家や政府のトップが、この件について機密ベースで実際にコミュニケーションを取ることがいよいよ重要となっており、公の場での発言は全て(中略)そのプロセスを危険にさらすことになる」と指摘した。

同氏はまた、欧州のパートナー間の協議も機密ベースで行われるだろうと指摘し、なぜなら、それは「1つ1つの文、公の場で述べられる1つ1つの言葉が、状況を悪い方向に変えたり、全てを危険にさらしたりするおそれがある」からだと補足した。

そして同氏は、欧州とドイツの立場は引き続き、国境を力によって変更されることはできず、「今後生じ得る全ての決定は、まず何よりウクライナの手に委ねられるべきである。なぜならウクライナが自らの運命を決められるようでなければならないからだ」と強調した。

同氏は加えて、「ロシアは力で国境を変更しようとしている。だからこそ、私たちは武器の供給や、この紛争における明白な侵略者であるロシアに対して科す制裁のようなその他の圧力を通じて、その戦いを支援しているのだ。そして、外交交渉と外交的進展が最もあり得るのは、私たちがロシアに圧力をかけ続ける場合であることも、改めて強調する」と発言した。

また同氏は、本当に永続的で公正な平和へはまだ道のりは長いが、それを達成することが目標であるならば、それはウクライナと共にのみ可能なものだと強調し、ウクライナ人を無視してこの目標を達成することは「絶対に不可能」だと訴えた。