ゼレンシキー宇大統領、抗議集会につき「人々が変化を求めた。私たちは応じた」
ウクライナのゼレンシキー大統領は24日、汚職対策機関の独立性を縮小する法律に反対する市民たちの抗議集会につき、社会の普通の反応だとコメントした。
ゼレンシキー大統領が記者団とのやり取りの際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「社会が物を言うことはとても大切だ。私は、社会の意見を尊重する。私は、人々が何かを望まず、人々がそれを気に入らない時に反応するというのは、全くもって普通のことだと思う。普通だ。人々には、思っていることを述べる権利がある。人々はこう言った。『全ては法に従って行われるべき』と。わたしにとって、私たちが適切にそれを聞いて、応じることが非常に重要だった。人々は変化を求めた。私たちは応じたのだ」と発言した。
同時に同氏は、現在自身は何よりも戦争に関する問題の解決に集中していると述べた。
そして同氏は、「おそらく、対話をしなければならなかったのだ。常に対話をしなければならない。私は戦争の問題に集中している。なぜなら、今ウクライナで第一の問題は戦争のことだからだ。最も重要な問題は戦争だ。主要な敵はロシアだ」と発言した。
これに先立ち最高会議は22日、NABUとSAPの権限を縮小する法律を採択していた。
同採択後、クリヴォノスNABU局長は、ゼレンシキー大統領に対して、同法が発効すれば「2つの独立機関、NABUとSAPは、事実上、完全に依存状態に置かれてしまう」ため、同法に署名しないように呼びかけていた。
同日、ゼレンシキー大統領は、同法に署名した。
キーウなどウクライナ各地では、連日最高会議が採択した汚職対策機関の権限縮小を定める法律に反対する市民が抗議集会を開催し、ゼレンシキー大統領に同法案への拒否権を発動するよう要求している。
また、一部の最高会議議員は、同法の審査について憲法裁判所に申し立てをするために、議員の署名集めを行うと発表している。
23日、NABUとSAPは、前日採択された両機関権限制限法により、両機関の独立が著しく制限されると表明していた。
24日、ゼレンシキー大統領は、最高会議に両機関の権限を回復し、独立を確保する新しい法案第13533を提出。NABUとSAPは同日、ゼレンシキー大統領が提出した法案第13533は両機関の独立性のあらゆる保証を回復するものだと表明した。
写真:大統領府