ゼレンシキー宇大統領、汚職対策機関の独立性に関する法案文言を承認

ウクライナのゼレンシキー大統領は24日、汚職対策機関の独立性に関する法案の文言を承認したと発表した。同法案は、同日中に最高会議(国会)の提出されるという。

ゼレンシキー大統領がXアカウントで発表した

ゼレンシキー氏は、「私は先ほど、法執行システムの真の強化、汚職対策機関の独立性、また法執行システムをあらゆるロシアの影響や介入から確実に保護することを保証する法案の文言を承認した。文言はバランスが取れている」と書き込んだ。

また同氏は、最も重要なことは、それが真の手段であり、あらゆるロシアとの繋がりを排除し、また国家汚職対策局(NABU)と特別汚職対策検察(SAP)の独立性を堅持することだと述べた。

同氏はそして、同法案は今日ウクライナ最高会議に提出されると伝えた。

同氏は、「重要なのは、団結を維持することだ。重要なのは、独立を維持することだ。重要なのは、全てのウクライナ人の立場を尊重することであり、私たちがウクライナと一緒にいる人々皆に感謝していることだ」と強調した。

また、同日、最高会議のユルチシン野党会派「声党」議員は、フェイスブック・アカウントにて、野党はNABUとSAPの独立性を回復する法案を登録すると発表した

ユルチシン氏は、「NABUとSAPの独立回復法案に様々な会派の48人の議員が署名した。登録する」と伝えた。

同氏はまた、政治的意志があれば、同法案は明日にでも投票にかけられるだろうと指摘した。

これに先立ち最高会議は22日、NABUとSAPの権限を縮小する法律を採択していた

同採択後、クリヴォノスNABU局長は、ゼレンシキー大統領に対して、同法が発効すれば「2つの独立機関、NABUとSAPは、事実上、完全に依存状態に置かれてしまう」ため、同法に署名しないように呼びかけていた

同日、ゼレンシキー大統領は、同法に署名した

同日、キーウ中心部では、最高会議が採択した汚職対策機関の権限縮小を定める法律に反対する市民が抗議集会を開催し、ゼレンシキー大統領に同法案への拒否権を発動するよう要求していた

一部の最高会議議員は、同法の審査について憲法裁判所に申し立てをするために、議員の署名集めを行うと発表している

23日、NABUとSAPは、前日採択された両機関権限制限法により、両機関の独立が著しく制限されると表明していた

同日、ゼレンシキー大統領は、最高会議に、汚職対策機関の独立のための全ての規範が定められる法案を提案すると発言していた