ウクライナの汚職対策機関、ゼレンシキー宇大統領による両機関の独立確保の提案を歓迎

ウクライナの汚職対策機関「国家汚職対策局(NABU)」と「特別汚職対策検察(SAP)」は、23日にゼレンシキー宇大統領が両機関の独立を確保する法案を準備すると表明したことを歓迎した。

SAPがフェイスブック・アカウントに両機関の共同声明を掲載した

両機関は、「法的リスクを排除し、法の支配の基準に合致し、ウクライナにおける正義を保証するためのより大きな能力を確保する」立法面での解決策の議論と準備に加わる準備があると表明した。

また両機関は、「私たちは、建設的な対話と会合に感謝している。それらは共同の作業を確立するのに役立つ。私たちは、捜査官と検察の独立維持、また裁判所の法的判決に反映される処罰の不可避性の原則の確保は、汚職犯罪の効果的な捜査とウクライナの国際的義務の履行のための重要な条件だと確信している」と伝えた。

同時に両機関は、国際パートナーたちに対して、ロシアとの侵略と戦うウクライナへの包括的な支持の継続を改めて呼びかけた。

両機関はその他、法の枠内でのみ行動を続けつつ、建設的な対話に対してオープンであり続けると伝えた。

これに先立ち最高会議は22日、NABUとSAPの権限を縮小する法律を採択していた

同採択後、クリヴォノスNABU局長は、ゼレンシキー大統領に対して、同法が発効すれば「2つの独立機関、NABUとSAPは、事実上、完全に依存状態に置かれてしまう」ため、同法に署名しないように呼びかけていた

同日、ゼレンシキー大統領は、同法に署名した

同日、キーウ中心部では、最高会議が採択した汚職対策機関の権限縮小を定める法律に反対する市民が抗議集会を開催し、ゼレンシキー大統領に同法案への拒否権を発動するよう要求していた

一部の最高会議議員は、同法の審査について憲法裁判所に申し立てをするために、議員の署名集めを行うと発表している

23日、NABUとSAPは、前日採択された両機関権限制限法により、両機関の独立が著しく制限されると表明していた

同日、ゼレンシキー大統領は、最高会議に、汚職対策機関の独立のための全ての規範が定められる法案を提案すると発言していた

写真:大統領府