ウクライナ保安庁、汚職対策検察への調査実施 検察は捜査情報漏洩の懸念表明

政権高官の汚職犯罪捜査の管理を行う特別汚職対策検察(SAP)は21日、ウクライナの保安庁(SBU)がSAPのもとで、国家機密法遵守の調査を行ったと報告した。

SAPがテレグラム・チャンネルで伝えた

SAPは、「今朝、ウクライナ保安庁(SBU)が現行法の定める公的な事前報告なく、国家機密法遵守に関する調査のためにSAPのもとを訪れた。調査の一環で、SBU職員は、あらゆる機密上かつ作戦上の措置、及び国家汚職対策局(NABU)とSAPが行っている特殊作戦に関する情報へのアクセスを得た」と報告した。

SAPはまた、この調査は、NABUとSAPの幹部が公的な国外出張に出ている最中に組織されたものだと指摘した。

そしてSAPは、今回の措置は、現在NABUとSAPが捜査している多くの刑事事件における秘密裏の捜査活動に関する情報の漏洩に繋がるおそれがあるとの見方を示している。

その上でSAPは、「SBU職員に対して、情報漏洩とNABUとSAPが開始したトップ汚職事件の捜査の破綻を不可能とする現行法の規範を厳格に遵守するよう要請する」と強調している。

これに先立ち、SBU関係者が同日、SBUと検事総局は、NABUへの「ロシアの影響力を排除」する特殊作戦を実施していると伝えていた

NABUもまた、「7月21日、裁判所の承認なく、NABU職員のところで、SBUと検事総局の職員による捜査行為が行われている。現在、全ての状況を解明しているところである。詳細は後ほど」と発表している。