ポーランドはチェンバレンのように行動しない=シコルスキ外相
ポーランドのシコルスキ外相は、米国のルビオ国務長官はウクライナに対してクリミアを断念することを要求していないと発言した。
シコルスキ外相がガゼータ・ウィボルチャとのインタビュー時に、記者からの米国はウクライナがクリミアを断念するよう要求しているのかとの質問に答える形で発言した。
シコルスキ氏は、「違う。米国がウクライナに対して法的にクリミアを断念することを要求しているという報道を(編集注:ルビオ米)国務長官が否定したということに、実質的に役立つであろうから、言うことができる。それは重要なシグナルだ。さらに、彼は、ウクライナは主権国家として、自らの軍と防衛産業を発展させる権利を有さなければならないとも発言した」と発言した。なお、シコルスキ氏は、23日にルビオ氏と電話会談を行っている。
また記者から、米国がウクライナよりロシアとよりうまく話していることに懸念を覚えていないかと質問されると、シコルスキ氏は、「そういう印象は覚えているし、それは米国にとって好ましくない」と発言した。
記者から、北朝鮮と韓国のように、ウクライナとロシアの間に境界線を引くことが唯一の効果的な決定かと質問されると、シコルスキ氏は、ポーランドは第二次世界大戦前にヒトラーに対する宥和政策を行ったチェンバレン英首相のようには行動しないと発言した。
その際同氏は、「誰かがこの戦争のネヴィル・チェンバレンになりたいなら、キーウに対して、ウクライナはどの領土を断念すべきか公の場でアドバイスすれば良いだろう。私たちはそれは行わない」と強調した。
そして同氏は、ウクライナだけがこの戦争を終わらせるために、どのような譲歩を受け入れる準備があるかを自ら決める権利を持っていると指摘した。
その他同氏は、ポーランドが将来のあり得るミッションでウクライナに部隊を送らないという決定は最終的なものだと発言した。記者から、ポーランドはその決定により戦争の今後の運命を決める国々の輪から抜け落ちるのか、と質問されると、同氏は、「そうは思わない」と強調した。同時に同氏は、ウクライナに1個ないし2個旅団を派遣する準備のある国々は、現在ウクライナの将来についてより大きく話すことができるだろうとも認めた。