ドンフリード米国務次官補、ウクライナを訪問 クレーバ外相と会談

13日、カレン・ドンフリード米国務次官補がロシア訪問の前にウクライナを訪問し、ドミトロー・クレーバ外相と会談した。

ウクライナ外務省広報室が伝えた

発表には、「両者は、(ドンフリード)国務次官補のモスクワ訪問の前に、ウクライナと米国の立場を調整した。米国側は、ドミトロー・クレーバ外相が強調した『ウクライナ抜きにウクライナについての決定や議論は一切行わない』との原則に同意した」と書かれている。

また、外務省によれば、米国はウクライナの領土一体性と主権への揺るぎない支持と、ロシア連邦によるウクライナに対する侵略の新しい段階を抑止する包括的パッケージをウクライナや欧州同盟国とともに更に実現していく準備があることを認めた。

クレーバ外相は、ウクライナはロシア・ウクライナ武力紛争の政治・外交的手段での解決にコミットしていることを強調し、また米国による沈静化と平和的情勢解決の外交的努力への積極的に関与を歓迎した。

外相はまた、ミンスク諸合意の効果的履行手段、特に治安分野と人道分野において、緊張を下げ、平和的情勢解決プロセスの停滞を打破できるロシアの行動について説明した。

また、14日、在ウクライナ米大使館は、ツイッター・アカウントにて、ドンフリード米国務次官補のウクライナ国民向けメッセージ動画を公開した。

ドンフリード氏は、今回のキーウ(キエフ)訪問は、米露首脳会談で合意された実務レベルでの協議内容のフォローアップの一環だと説明しつつ、「ウクライナ抜きにウクライナについての決定や議論は一切行わない」との原則を改めて確認した。また、同氏は、米国側はウクライナ側からの和平プロセス再開に向けた外交的努力への米国のより積極的な関与の要求を聞いているとし、米国はミンスク諸合意履行へと注意を改めて向け、また紛争の平和的解決手段を見つけるべく、ウクライナとロシアと協力していると伝えた。米国がウクライナに対してロシアとの協議で妥協するように求めて圧力をかけているとの話は「全くの偽情報」であり、実際には米国は紛争の外交的解決と情勢沈静化の努力でウクライナ、NATO同盟国、世界のパートナー国と団結しているのであり、そのような努力は妥協ではないと強調した。さらに同氏は、ある国が他の国の国境を変更することも、政策を変えるよう命令することも、どの国と協力すべきかと指示を出すこともできないと指摘し、そのことにつきロシアに対して公式でも非公式でも、直接かつ明確に伝えてきたと述べた。

写真:ウクライナ外務省