ドゥビンシキー議員、与党「人民奉仕者党」から除名

オレクサンドル・ドゥビンシキー最高会議議員は、党綱領への違反により、大統領系与党「人民奉仕者党」から除名された。

15日、人民奉仕者党広報室が発表した

発表には、「オレクサンドル・ドゥビンシキー最高会議議員は、綱領違反と党指導機関への不服従により、人民奉仕者党党員から除名された」と書かれている。

同党は、今回の除名の経緯として、まず3月14日に人民奉仕者党キーウ(キエフ)州組織の会合が開催され、同党の同州代表に、ドゥビンシキー議員に代わり、アンドリー・モトヴィロヴェツ最高会議議員が新たに選ばれたことを伝えた。

他方、同日、ドゥビンシキー議員は、ビデオメッセージにて、別途同党キーウ州組織の何らかの「会議」なるものが「開催」され、そこで自身が同党同州代表に「再選」されたなどと発表していた。

これにつき、人民奉仕者党は、ドゥビンシキー議員の行動は同党綱領の複数条項に著しく違反する行為であると説明した。

なお、これに先立ち3月13日、人民奉仕者党は第11回党大会を開催し、新しい党綱領を採択した他、党幹部の刷新を行なっていた。

ドゥビンシキー議員は、ウクライナの大富豪(オリガルヒ)イーホル・コロモイシキー氏に近いとされる。2021年1月11日、米国は、ドゥビンシキー議員を含め、ロシアの偽情報キャンペーンへの参加や米大統領選挙介入の疑惑のかかっているウクライナの個人・法人への制裁発動を発表している

2月1日、最高会議与党会派「人民奉仕者党」は、会合時に議員の投票により、米国の制裁対象となったオレクサンドル・ドゥビンシキー議員を会派から除名することを決定している