IMF、ウクライナの今年度のGDP成長率予測を2~3%で維持
国際通貨基金(IMF)は、ウクライナの経済成長予測につき、ロシアによる戦争の継続により今後の見通しは不確実であるとした上で、2025年の成長予測を2~3%で維持した。
6月30日にIMF理事会の会合結果が公表された。
発表には、「2025年の成長予測は2~3%で維持され、電力不足の軽減がガス生産の減少と農産物輸出の低迷によって相殺されている」と指摘されている。
同時に、ロシアの対ウクライナ戦争によって引き起こされている圧力によって、2025年の追加予算の採択が必要になっていると指摘されている。また、中期的な財政方針が「歳入の動員と支出の優先順位付けに関する政権の政策意図をよりよく反映するため」に見直されたと報告されている。
さらにIMFは、ウクライナ中央銀行が厳格な金融政策を実施しており、これにより同国は高インフレに対応できている一方で、インフレ期待は安定していると指摘した。
その他、外貨準備高は、継続的な多額の対外支援により、依然として十分であると報告されている。他方で、全体として、戦争の継続により、ウクライナの経済成長の見通しは「極めて不確実」だと指摘されている。