ウクライナ、スロバキアからの電力の試験的輸入を実施

電力会社「ウクライナ・エネルギー社」は、スロバキアからの電力の試験的輸入を実施した。

27日、ウクライナ・エネルギー社が発表した

発表には、「発電不足の場合のウクライナの電力システム維持を目的として、国家の電力貿易業者である株式会社『ウクライナ・エネルギー社』は、スロバキアからの電力の最初のテスト供給を行った。1MWの実質的輸入は、2022年10月27日に行われた」と書かれている。

同社は、今回の輸入権利は、10月25日に国営「ウクルエネルホ」社が実施した、国際電力ネットワークへのアクセス権の公開競売の結果獲得したと説明している。

ブテンコ・ウクライナ・エネルギー社総裁は、ミサイル攻撃により電力インフラが損傷したことで、ウクライナの冬季に集中暖房を安定して稼働させる上でのリスクが著しく増大していると指摘した。

またブテンコ氏は、「国の(電力)貿易実施者として、私たちは、そのリスクを削減することを可能とする機会や手段を模索している。試験的供給は、その作業の一部だ。技術的に電力を欧州(編集注:EU加盟国)からウクライナへと輸入することも、私たちの電力システムの活動安定化の手段の1つである。私たちは、その実施に向けて準備をしておかねばならない」と発言した。

これに先立ち、ロシア軍は、10月10日以降、ウクライナ各地の電力インフラに対して、ミサイルや自爆型無人機による大規模攻撃を続けており、すでに45以上の関連インフラへと損傷を加えている。