宇インフラ相、黒海の穀物回廊の機能について説明

ウクライナのクブラコウ・インフラ相は25日、「黒海で何かが起きた場合は」ウクライナ穀物の海洋ルートでの輸出は止められる可能性があることを指摘した。

クブラコウ・インフラ相がメディアセンター・ウクライナ=ウクルインフォルムにおける記者会見時に発言した。

クブラコウ氏は、黒海の機雷除去は、穀物輸出に必要なだけ、定められた回廊上においてのみ行われるとしつつ、「ただし、私たちはそのプロセスが簡単ではないことを理解している」と発言した。

同氏はまた、全ての船団にはウクライナの救助船が同行し、救助船が回廊を最初に通過すると説明した。同時に、ヴァシコウ・インフラ次官は、商業船による合意履行が始まる前に、ウクライナの国営企業所属の技術船が同回廊を通過することになっていると伝えた。

加えてクブラコウ氏は、23日のオデーサ港へのロシア軍のミサイル攻撃にコメントする形で、「私たちは、黒海を通じた航海の計画通りに行動していく。なぜなら、全文明世界同様、私たちにとってもそれが重要だからだ。私たちもあなた方も、黒海で何かが起きたら、当然、そのイニシアティブが止められることはよく理解している」と発言した。

また、クブラコウ氏は、ウクライナは国連とトルコと合意したのであり、国連もトルコもロシアの行動に関する自らの立場を表明していることを指摘した。

穀物回廊の安全確保については、ポドリャク・ウクライナ大統領府長官顧問も、アゼルバイジャンのレポート通信へコメントした

ポドリャク氏は、「ウクライナはトルコと国連に対して自らが負った義務を履行し続け、ウクライナの穀物がそれを現在必要としている人々皆のところに届くよう、あらゆることを行っていく。私たちは、全てのリスクをよく理解している。しかし、私たちにとって、状況は基本的に変わっていない。私たちは、自らの領海にロシアの船を通すつもりはないし、必要となれば、力を行使する。第3国の船舶への穀物の積み込み、積み下ろしの安全は、トルコと国連が担うことになっている」と指摘した。

4者合意後のオデーサ港へのロシア軍のミサイル攻撃については、ポドリャク氏は、トルコと国連がロシアに対して、世界がどうしてロシアの冷笑的な振る舞いに強く驚いているのかを説明しなければならないと述べ、「現在、私たちは独立を巡って戦っている。しかし、アフリカや中近東の世界に対する大きな責任も感じている。ウクライナは、人工的大飢餓がどのようなものなのかについては誰よりも良く知っているし、地球上のどのような場所であっても、それを繰り返すことはさせない」と強調した。

また、同氏は、ウクライナは世界の食糧市場にて穀物不足により生じているリスクを良く理解しているとも伝えた。同時に同氏は、「ウクライナが国際パートナーに対する自らの全ての義務を履行する準備がある中で、ロシアは逆に危機を生み出し、その危機を自らの目的のために利用し、様々な地域に追加的な不安定を作り出した。それを続けている。私たちは、ロシアの黒海海上封鎖の本当の動機を理解しており、ロシア代表者の約束の真の代償について幻想は決して抱いていない。ロシアは常に、あることを述べながら、別のことを行うのであり、頻繁に意図的に挑発を行う。だから、ウクライナはイスタンブルにてロシアとは一切文書に署名しなかったのだ。強調しておくべきだが、私たちの間に直接の合意は一切ない」と発言した。

加えて同氏は、ロシアが合意締結翌日にその合意に違反したことは、実際にはウクライナではなく、仲介者であるトルコと国連に対する攻撃となっているとし、「私の考えでは、それはトルコと国連の評判への攻撃だ。なぜなら、その2者がロシアによる輸送条件の履行を保証したのだから」と指摘した。