シルシキー氏、ウクライナ軍総司令官としての活動を総括

ウクライナのシルシキー軍総司令官は22日、約2年半務めたウクライナ軍総司令官のポストを去ると発表し、自らのこれまでの活動の成果を総括した。

シルシキー将軍がフェイスブック・アカウントで報告した

シルシキー氏は、「全ての将校にとって、大戦争の最中に軍を率いることは最大の責任である。私は2014年の初日からこの戦争を見ており、前線とともに生き、奪還されたウクライナの大地の1キロメートルごとの代償を知っている」と伝えた。

そして同氏は、2022年2〜3月には、自身はキーウ防衛を指揮する栄光を得たとし、共通の努力によりキーウを防衛し切ったと強調した。また同氏は、同年春にはハルキウの完全包囲の脅威が取り除かれたと喚起した。

さらに同氏は、ハルキウ州での反転攻勢につき、ウクライナ防衛戦力はわずか数週間でバラクリヤ、イジューム、クプヤンシクを解放したことを喚起した。また、その後ドネツィク州で、ウクライナ軍がロシア軍で最も戦闘能力の高い部隊である傭兵集団「ヴァグネル」を壊滅させたと指摘した。

同氏は加えて、2024年2月、非常に困難な時期に軍の指揮を引き継いだ(編集注:軍総司令官に任命された)と言及した。同氏はその際、当時はアウジーウカの防衛が続いており、ウクライナの部隊は半包囲状態にあったと喚起した上で、「同職就任後の最初の命令の1つが、組織的に市から撤退する命令であった。それは苦しい決定だった。しかし、私にとっては人命の維持という1つの主要優先課題があったことから、それを決定した」と強調した。

同氏は、その後この戦争の流れを変えた1年が続いたとし、ウクライナ軍がハルキウ州でのロシア軍の進撃を止め、スーミ州での敵の進撃を未然に防ぎ、クルスク作戦を実施することで、この戦争で初めて敵の領土に戦闘を移動させたと回顧した。

その際同氏は、「次のことが明確に記録されることを望む。私たちの目的は決して他国の領土の占領ではなかった。私たちの目的は、敵が準備していたスーミとハルキウへの攻撃を挫折させ、敵の最も戦闘能力の高い部隊を引き付け、捕虜から私たちの人々を連れ戻すために(編集注:捕虜)交換基金を補充することであった。これら全てが実行された」と強調した。

その他同氏は、軍は戦場だけでなく、その基盤においても変化したと指摘した。同氏は、「私たちは世界で初めて、独立した軍種である無人システム軍を創設した。個別の部隊だったものから、今日では敵に安全な後衛など存在しないと感じさせるシステムへと成長させた。私たちは新しい防空を構築した。迎撃用無人機操縦士の常設部隊を形成し、後衛の空を覆う多層システムを構築した。少し前まで熱心な人々の実験であったものが、今日では毎夜、撃墜不可能とみなされていたものを撃墜している」と指摘した。

同氏はまた、ウクライナ防衛戦力は露ノヴォロシースクの海洋港を閉ざし、敵の「影の船団」を体系的に破壊していると伝えた。

その他同氏は、「私たちは軍を軍団構造に移行させ、本部に戦闘将校を招き、指導的ポストへの道は前線経験者とするということをルールにした」と伝えた。

そして同氏は、ウクライナの領土を解放しながら、ウクライナ軍は成功裏にドブロピッリャ作戦及びオレクサンドリウシケ方面での攻勢作戦を実施したとしつつ、主要な方面での敵の進撃を抑制し続け、前線の一部地点では攻勢作戦を実施し続けていると伝えた。同氏はその際、「私たちが過去数年間に実現した作戦の一部については、私には、それを今日も語る権利はない。それらについては歴史が語るだろう。それらは敵が記憶したとだけ言っておく」と強調した。

加えて同氏は、どのような状態で戦場を後任者に引き継ぐかにつき説明した。

同氏は、今年、ウクライナ防衛戦力は領土を700平方キロメートルを解放したとし、2年前には厳しい防衛を行っていた軍が、今日では進撃していると指摘した。

そして同氏は、「私は後任に対し、防衛を維持しているだけでなく、主導権を持ち、構造と、敵を攻撃する方法を知っている人々とともに、攻勢状態にもある軍を引き渡す。この攻勢が継続されることを切に願う。そのための全てが揃っている!」と強調した。

そして同氏は、「私の仕事は戦争だ。ポストは変わっても、この原則は変わらない。どのような地位になろうとも、私は勝利までウクライナに奉仕する」と総括し、最後に、長期間にわたり世界に対しウクライナ人は戦う能力がないという見解を押し付けようとする試みがあったが、「私たちはそうではないことを証明した。ウクライナは英雄的な民によって守られている。ウクライナ軍が行っているのと同様に一人一人が自らのことを熱心に行えば、私たちの国は耐え抜くだろう」と指摘した。

これに先立ち、21日、ゼレンシキー大統領は21日、ミハイロ・ドラパーティー少将にウクライナ軍総司令官職を提案した上で、シルシキー現総司令官に謝意を表明していた

写真:大統領府