「トマホーク」はあらゆる武力紛争の力学を変える=ケロッグ米大統領特使

米国のケロッグ大統領特使は、米国は「欧州における第二次世界戦終結以降最大の陸上戦争を止める」努力をしていると述べ、また巡航ミサイル「トマホーク」の意義に言及した。

ケロッグ特使がワルシャワ安全保障フォーラムの際に発言した。ガーディアンが報じた

ケロッグ氏は、「私たちが行いたいと思っている最大のことは、欧州における第二次世界大戦終結以降最大の陸上戦争を止めることだ。それは、戦闘で1000人や2000人ではなく、数十万人の死者が出ていると話しているが、産業力の戦争でもある」と発言した。

また同氏は、ロシアはアフガニスタンで1万8000人を失って去り、米国はベトナムで6万5000人を失って去ったと指摘した。

同氏はそして、「私たちは今、双方の死傷者の数について話しており、それは100万人を超える。衝撃的だ。そのため、私は、この戦争は何らかの形で終結させる必要があると思っている」と発言した。

記事では、ケロッグ氏が、フォーラムにて、ゼレンシキー宇大統領による米国製長射程巡航ミサイル「トマホーク」に関する要請に米国が応じる計画についての自身のそれまでのコメントからは距離を置いていたと指摘されている。

同時に同氏は、「トマホーク」の重要性を強調し、「非常に先進的なミサイルシステム」だと言及し、その利用が認められれば、それは、その能力によって不確実性のレベルを1つ上げるため、「あらゆる軍事紛争の力学を変えるだろう」と発言した。

これに先立ち、米国のヴァンス副大統領は、トランプ米政権内では、ウクライナの要請に応じて、巡航ミサイル「トマホーク」を供与することについての議論が進められていることを認めていた

なお、ゼレンシキー宇大統領は、昨年9月に大統領に就任する前のトランプ氏と会談した際に提示したウクライナの「勝利計画」の秘密項目で、米国の巡航ミサイル「トマホーク」の供与を要請していた

また、ウクライナのゼレンシキー大統領は、今月23日の国連総会会場内での会談の際に、トランプ米大統領に対して、ロシアのプーチン氏を交渉の席に着かせられる新しい兵器システムの提供について具体的な要請を行ったと発言していた