ウクライナ防衛戦力はドンバス地方から撤退しない=ゼレンシキー宇大統領
ウクライナのゼレンシキー大統領は12日、ウクライナ防衛戦力は東部のドンバス地方から撤退しないと述べ、仮に撤退してしまえば、それはザポリッジャ州やドネツィク州、ハルキウ市への将来の攻勢の前提条件を作り出してしまうと発言した。
ゼレンシキー大統領が記者団とのやりとりの際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「私たちはドンバス地方から撤退しない。私たちはそれを行うわけにはいかない。皆が最初の部分を忘れている。私たちの領土が違法に占領されたのだ。ドンバスはロシア人にとっては将来のさらなる侵攻のための足がかりである。仮に私たちが自らの意志、あるいは圧力を受けてドンバスから撤退したら、私たちは第3の戦争を開くことになる。どうしてか? クリミアは100%、私たちの国の南部への攻勢のための足がかりだったのだ。ドンバスは100%、ウクライナ国民を顧みずに、自国民を使わずに、どんな動員も行わずに、分離主義者をロシア軍にするための足がかりだったのだ」と発言した。
その際同氏は、2014年、ロシアはクリミアとドンバスにて将来の全面侵攻のための足がかりを形成したと指摘した。
同氏はそして、「全面侵攻後、もし今日、私たちがドンバスから、私たちの要塞から、私たちの地理から、支配している高所から撤退してしまえば、私たちはロシア人の攻勢準備のための足がかりを間違いなく開いてしまうことになる。数年後には、プーチンにはザポリッジャ州、ドニプロ州への道が開ける。それだけではなく、ハルキウへもだ」と発言した。
その上で同氏は、「だからこそ、どのような領土問題も安全の保証から切り離すことはできない」と述べ、「そうでなければ、今彼らに約9000平方キロメートルを贈りたいということになる。それはドネツィク州の約30%であり、それは彼らの新たな侵略のための足がかりとなる」と強調した。