ロシアはNATOの決定に拒否権を持つことはできない=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は2日、欧州の安全保障における主要な原則の1つは、ロシアがNATOの決定に対する拒否権を持つことができないということだと発言した。

ゼレンシキー大統領がリトアニア首都ビルニュスで開催されているNATOの東方・北方加盟国によるサミットにおけるスピーチの際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ゼレンシキー氏は、「欧州と米国の間の強固な繋がりを維持するために全力を尽くしている全ての人々に感謝している。私たちには、トランプ大統領、米国議会、米国国民の支持が必要だ。グローバルな競争の状況で何が起ころうとも、欧州、米国、そして自由を重視する全ての人々の共通の義務は、一緒に自由を守ることなのだ。私たちには、今年6月のNATO首脳会合をはじめ、できるだけ多くの接点が必要だ」と発言した。

また同氏は、欧州の安全保障における主要な原則の1つは、ロシアがNATOの決定に対する拒否権を持ったり、NATOやその加盟国に対して影響力を行使したりすることはできないということだと訴えた。

その際同氏は、「その原則は不変のものでなければならない。欧州大西洋安全保障は、欧州大西洋の国々の問題だ。プーチンは欧州との対立を選んだ。そのため、彼は欧州の未来に関する決定採択に関与することはできない。それが不変であり続けなければならない。大切なのは、6月のNATO首脳会合の際に、NATOが強くあり続けること、欧州が自らの安全保障を断念しないことを確認することだ」と発言した。

なお、ゼレンシキー宇大統領は同日、リトアニア首都ビルニュスを訪問している。

今年のNATO首脳会合は、5月24、25日にハーグで開催される。

写真:E. Blažio / LRT nuotr