欧州は自らの安全保障の責任を負うべき=ヘグセス米国防長官

米国のヘグセス国防長官は12日、米国は優先的に対応すべき広範な課題に直面しているため、欧州は欧州大陸の平和の維持の責任を引き受け、対ウクライナ支援の大部分を供与すべきだと発言した。

ヘグセス国防長官が同日ブリュッセルで開催されたウクライナ防衛問題コンタクトグループ会合の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ヘグセス氏は、欧州の安全防衛はNATOの欧州加盟国の必須課題でなければならないとし、その一環として、欧州はウクライナに対して今後の殺傷・非殺傷性支援の大部分を供与すべきだと主張した。

また同氏は、防衛支出につきGDP比の「2%は少ない。トランプ大統領は5%を呼びかけており、私も彼に同意している」と発言した。

さらに同氏は、「厳しい戦略的現実により、米国が欧州の安全保障に最優先で集中することが妨げられている」と指摘した。

その際同氏は、「米国は時刻にとっての間接的脅威に直面している。私たちは、自国の国境の安全にも集中しなければならない。私たちはまた、私たちの国を脅かす能力と意図を持つ共産主義中国という競争相手とも直面している。そして私たちの基本的国益は、インド太平洋地域にある。米国は、太平洋における中国との戦争を抑止することを優先課題としている」と強調した。

加えて同氏は、公正な「作業分担」が必要であり、それが同盟の優位を欧州と太平洋で最大化するものだと主張した。

その際同氏は、同方向で複数のNATO欧州加盟国が行っている行為につき肯定的に言及した。同氏は、「スウェーデンは最近自らの史上最大の支援パッケージを発表した。ポーランドはすでにGDP比5%を防衛に費やしており、それは大陸にとっての手本であるし、さらに14か国がウクライナ支援諸連合の共同議長国となっている」と喚起した。

さらに同氏は、欧州諸国に対して繰り返し、ウクライナの喫緊の安全保障ニーズだけでなく、欧州全体の防衛と抑止力という長期的な目的のためにも責任を負うよう呼びかけた。

その際同氏は、NATOの安定的な存在のためには、将来にわたって欧州同盟国が「大陸の従来の安全保障の責任を負うべき」だと主張した。

また同氏は、米国はNATOと防衛パートナーシップにコミットし続けるものの、「依存を助長するような不均衡な関係にこれ以上耐えることはない。むしろ、私たちの関係の優先事項は欧州に対して、自らの安全保障の責任を負う機会を与えることだ」と強調した。

そして同氏は、トランプ大統領は、友人たちとの率直な議論を続け、力による平和を一緒に達成するための協力を期待していると発言した。

写真:Anna Moneymaker/ゲッティ