米国防長官、第6回ウクライナ防衛支援会合を高く評価 宇の防空システム強化を協議

米国のオースティン国防長官は、12日にブリュッセルで開催されたウクライナ防衛支援コンタクト・グループ会合にて、大きな進展が得られたと発言した。

オースティン米国防長官が会合後の記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

オースティン氏は、「私たちは、ウクライナ防衛問題コンタクト・グループ第6回会合の結果、素晴らしい進展を達成した」と発言した。

同氏はまた、同会合では、出席者に対して、レズニコウ宇国防相とモスカリョウ宇統一部隊作戦指揮官から戦場の状況展開とウクライナ軍のニーズに関する報告があったと発言した。

さらに同氏は、会合時には、共同の行動を強めて、新しく生じている挑戦へ対応するための連携手段などが協議されたと述べつつ、ウクライナはより多くの長距離攻撃システム、防空システム、火砲などを必要としていると発言した。

オースティン氏は、ウクライナへそのようなシステムを提供することに同意した同盟国・パートナー国に謝意を伝え、とりわけドイツが防空システム「アイリスティー(IRIS-T)」を提供したこと、また同国に追加の榴弾砲と多連装ロケットシステムの提供の準備があることを指摘した。加えて同氏は、ノルウェー、デンマーク、スロバキアが、ウクライナのために武器の生産量を増やすことに同意したとして、感謝を表明した。

加えて同氏は、「ルール、権利、主権が重要だからこそ、私たちはここにいる」と強調し、ウクライナの同盟国・パートナー国は、ウクライナがロシアの帝国的野心から身を守る能力を支援することを迷わないと発言した。

その他同氏は、この通称「ラムシュタイン」会合の実質的可能性の大きさを指摘し、「この会合により、私たちは中期的挑戦に対応でき、リソースをはるかに早く動員することができている」と強調した。

また同氏は、米国は、ウクライナに防空システムを可能な限り迅速に提供すると述べた他、その他のすでに提供済みのシステムのための追加弾薬も提供する努力をしていくと発言した。

なお、今回の会合の参加国は50か国だったという。

その他、ミリー米国統合参謀本部議長は、ウクライナは現時点でもすでに、SA-6やS-300を含む、所有している防空システムを非常に効果的に使用しており、それによりロシアの空の優位を効果的に引き下げており、ロシア軍の統合的な行動を困難にしていると指摘した。

ミリー氏は、同会合参加国は、より旧式の防空システムを使うことも含めた形で、ウクライナが統合的防空システムを構築する支援をすることができると発言し、現在ウクライナはかなり古い中距離防空システムを使っているが、それもかなり効果を発揮していると指摘した。同時に同氏は、他の国には、「パトリオット」のような広域防空システムもあるし、イスラエルやドイツのような国にも効果的な防空システムがあると発言した。

その上で同氏は、「これら能力を統合し、適用し、必要な訓練を提供することが課題だ。なぜなら、それらシステムは全て異なるものだからだ。それらシステムが統一指揮統制システム下で統合できること、相互に作用し、共同で対象物を補足できる必要なレーダーが提供できることに、確信を得なければならない。それは、技術的観点からはかなり複雑な課題だが、しかし、それは達成可能なものである」と強調した。

写真:Chad J. McNeeley, DoD