バイデン米大統領、6億7500万ドルの対ウクライナ追加軍事支援を採択=米国防長官

オースティン米国防長官は8日、米政権はウクライナに対して6億7500万ドルの追加軍事支援を拠出すると発表した。

オースティン国防長官が同日ドイツの米空軍基地「ラムシュタイン」でのウクライナ防衛支援コンタクト・グループ第5回会合の開会の際に発表した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

オースティン氏は、7日にバイデン米大統領が新しい対ウクライナ支援パッケージを決定したと述べた。

また、同氏は、その他のパートナー国もウクライナへの支援を提供しているとし、総額23億ポンドの支援を提供している英国や、大型追加支援を約束したドイツとオランダ、榴弾砲を提供したポーランドや、その他北マケドニアやスロバキアなどの国々に謝意を表明した。そして、「私たちは、ウクライナが最も必要としている物を与えている。そして、私たちは、そのような武器の生産を加速している」と強調した。

加えて同氏は、ロシアのウクライナにおける戦争の性質は変わったとし、パートナー国はウクライナ軍への長期的な支持の準備を行っていると述べ、そのため課題は、ウクライナが必要としている武器を西側の産業界が生産するよう、西側での防衛産業を組織することにあると発言した。

同氏は、「ウクライナ軍は、世界に自らの自衛の決断力の例を示した。(中略)私たちは、長期的展望でのウクライナへのサポートを強化したいと思っている。私たちが、ウクライナがこの困難な道で必要としている物を同国に提供できるよう、自分たちの軍事産業コンプレクス全体を調整するという話だ。私たちは、能力とイノベーションを高めたいと思っている」と強調した。

さらに同氏は、最初のラムシュタイン会合は4か月前、ロシアがキーウを巡る戦いで負け、隣国の制圧と民主的に選ばれた首脳のすげ替えに失敗するという、戦争の転換点に開催されたことを喚起した。同氏は、他方でロシアがウクライナの平和な自治体へのミサイル攻撃を強めたことを指摘し、このコンタクト・グループは新しい現状を考慮した上で支援を見直したと述べた。同氏は、とりわけ、米国は防空システム、榴弾砲、ヘリ、数百万の銃を含む武器を提供したと述べ、4月には最初の榴弾砲M777を提供し、現在その提供数は126基となっていると伝えた。さらに、当時からウクライナに提供された榴弾砲の数は18倍以上になっており、多連装ロケットシステムも26台提供されたと述べた。

オースティン氏は、「現時点で戦争は新しい転換点に入った。(中略)ウクライナ軍は、南部で反攻を開始しており、私たちは同軍が自国領を取り戻すのを支援したいと思っている」と強調した。

また同氏は、ウクライナはすでに米国から61億ドルの支援を受け取っていると伝えた。

加えて同氏は、最近の8月の軍事支援には、105ミリ口径榴弾砲、榴弾砲用砲弾、装甲車ハンヴィーなどが含まれていると喚起した。

同氏は、パートナーたちの決意と団結は確固たるものだと述べた他、ウクライナのレズニコウ国防相に対して、今回の会合への出席につき謝意を伝えた。

写真:AA