「NATO以外の安全の保証は今のところない」=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、北大西洋条約機構(NATO)の保障する安全保証より優れた保証は「今のところ目にしていない」と発言した。

ゼレンシキー宇大統領が米CNNへのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、「より良い安全の保証は今のところ誰も思い付いていない。私たちのために戦争終結と安全保証を確保するなら、私たちはどのような機構へ向かう準備もある。私は今のところ、NATO以外の他の安全保証は目にしていない。私たちは、その道(編集注:NATO加盟路線)を断念していないが、全世界が目撃者であるように、その道は私たちに左右されるものではないのだ。そして、オープンドア政策は、完全にNATO加盟国に左右されているのである」と発言した。

同氏はまた、現在全世界が人道面、財政面、武器にてウクライナを支援しているが、ウクライナをNATOへと加盟させることもできたはずだと指摘した。

さらに同氏は、NATOによるスウェーデンとフィンランドの加盟に関する決定を支持すると表明した。

同時にNATOによるウクライナに関する決定については「歴史的な過ち」であったとし、以前は、「ウクライナがNATOに加盟したら、ロシアが侵略する」と思われていたと指摘した。

その上で、同氏は、「私たちはNATOに加盟しておらず、ロシアは侵略した」と強調した。

これに先立ち、イェルマーク宇大統領府長官は6月29日、NATOパブリック・フォーラムでのスピーチの際に、ウクライナはNATOの「オープンドア」幻想には満足していないが、NATO完全加盟の道を外れることもないと発言していた。

ウクライナのゼレンシキー大統領は7月5日、ウクライナは、NATO加盟国でなくても効果を発揮する安全保障空間を必要していると発言した。

写真:大統領府