ウクライナ安保会議、現時点では露の全面的侵攻の兆候はないと指摘

ウクライナのダニーロウ国家安全保障国防会議(NSDC)書記は14日、現在、ウクライナの首脳陣は、ロシアによるウクライナへの全面的侵攻を準備している兆候は確認していないとしつつ、他方で、今後ロシア側から何らかの問題が起こされる可能性はあると指摘した。

ダニーロウ氏が同日のNSDCが最高会議(国会)幹部や各会派代表者を交えた会合の後の記者会見時、記者からのロシア国家院が「DPR/LPR」を国家承認する可能性に関する質問に答える形で発言した。

ダニーロウ氏は、「全面的侵攻について話そう。もう一度繰り返すが、私は、現時点でそれ(編集注:の可能性)を見ていない。ロシア連邦から何らかの問題が起こされる可能性はあるだろうか? ええ、それはある。(中略)彼らが(編集注:「DPR/LPR」を)承認しようとしているという点は、聞いて欲しいが、ああいう国だ、私たちが今、そのモスクワにいる人々の考えを変えられるだろうか。彼らは、クリミアを強奪し、ドネツィク・ルハンシク両州にて戦争を展開したのである。ジョージア領の一部(編集注:の国家承認)について投票したことを覚えているだろうか、トランスニストリアで起きたことを覚えているだろうか。それが彼らの課題なのだ」と強調した。

また、同氏は、ロシア議会がそのような決定を採択したら、ウクライナ側はそれに対応すると発言した。

なお、ロシア国家院は15日に、「DPR/LPR」の国家承認をプーチン露大統領に呼びかける決議案を審議する予定だと報じられている。