ロシアの艦船、多国籍海軍演習に指定される海域に進入

多国籍海軍共同演習Sea Breeze 2019実施の一環で、砲撃訓練のために、事前通告の下で封鎖されている黒海海上の指定海域に、ロシア連邦黒海艦隊の艦船「スメトリヴイ」が進入した。

10日、ウクライナ海軍司令部広報室が伝えた

発表には、「7月10日、ロシア連邦は、国際海洋法規範を無視することで改めて自らの本性を示した。同国は、黒海海上にて非常な状況を作り出して挑発してきた。多国籍海軍共同演習Sea Breeze 2019実施のために海域封鎖の沿岸事前通告がされていたにも関わらず、2019年7月10日午前8時ごろ、ロシア連邦黒海艦隊の艦船『スメトリヴイ』が、航海に対して封鎖されている海域に進入するという、危険な挑発を行ったのである。この海域では、多国籍海軍グループが艦船砲撃訓練を行っていたところである」と書かれている。

ウクライナのフリゲート「ヘチマン・サハイダチニー」からは、国際プロトコルにのっとて、ロシア黒海艦隊の「スメトリブイ」に対して質問が行われたが、ロシア側はあたかも「通信に問題がある」かのふりをしたとのこと。

ウクライナ海軍広報室は、本件が示すことは、ロシアが国際海洋法に基づいた予想可能な主体ではないということであり、黒海地域におけるロシアの行動が海洋法を体系的に違反していることの証拠であると強調した。

なお、現在、2019年7月1日から12日にかけて、ウクライナ南部において、多国籍海軍共同演習Sea Breeze 2019が実施されており、同演習には計19か国から約3000人の軍人が参加している。