ウクライナの裁判所、汚職容疑の前国防次官の収監を決定

キーウ市のペチェルシキー地区裁判所は2日、ウクライナ軍人のための不適切な物品調達の容疑が伝達されたヴヤチェスラウ・シャポヴァロウ前国防次官の未決囚予防措置として、保釈金4億260万フリヴニャを設定した上で同容疑者の逮捕(収監)を決定した。

法執行機関内の関係者がウクルインフォルムへ伝えた。

関係者は、「ペチェルシキー地区裁判所の予審判事がシャポヴァロウ氏に、代替手段としての保釈金4億260万フリヴニャを設定した上で同容疑者の収監を選択した」と伝えた。

これに先立ち、ウクライナのニュースサイト「週の鏡」が、国防省が締結した軍人用の食料購入・食料提供サービスの契約価格が、市場の小売価格より2、3倍高いものとなっていると報じていた。特に、同記事では、「国防省は、卵1個を17フリヴニャで契約しているが、キーウ市の店での小売価格は現在約7フリヴニャだ」と例示していた。

これを受けて、1月23日、最高会議の国家安全保障・国防・情報委員会でレズニコウ国防相の出席を得て公聴会が開かれた。

会合後、ザヴィトネヴィチ委員長は、報道にあった情報と契約書の内容が一致しないところがあるとしつつ、関連文書は捜査機関に提出したと伝えた。また、同会合に捜査機関が出席していたこと、実際に国家汚職対策局(NABU)が本件が話題になる以前から調査を行っていることを伝えた。

同時に24日、閣僚会議(内閣)は、シャポヴァロウ国防次官を解任。

2月1日には、国家捜査局は、シャポヴァロウ氏に対して、総額10億フリヴニャ相当の個人防具がウクライナ軍の一部部隊に渡されていないという違法行為の容疑を伝達していた。シャポヴァロウ容疑者に対しては、軍人への食料供給の契約を不当に高い値段で締結することを進めたこと、またウクライナ軍の防弾チョッキ、ヘルメット、衣服、その他の物品を不適切な値段で調達することを進めていたことの容疑がかけられている。