ウクライナ保安庁、モトール・シーチ社総裁をロシアへの協力で拘束

写真

ウクライナ保安庁(SBU)は23日、南部ザポリッジャ市の航空エンジン製造企業のヴヤチェスラウ・ボフスライェウ総裁を侵略国ロシアとの協力・支援の容疑で拘束した。

SBU広報室が公表した

発表によれば、SBUが拘束したのはモトール・シーチ社総裁と同社外部経済活動局局長の2人であり、対敵協力活動(刑法典第111−1)と侵略国幇助(同111−2)の容疑を言い渡したという。

今回の拘束は、モトール・シーチ社によるロシアの攻撃機のための軍用品の違法供与の刑事捜査の一環で行われたものだと書かれている。

捜査班は、違法取引にはザポリッジャ市に位置する同社の幹部が関与しているとし、幹部はロシア軍の武器製造企業の1つである「ロステフ」社の代表者であり、ロシア連邦大統領府に近い人物との間の秘密合意の下で活動していたと指摘した。

容疑者は、ウクライナの航空用エンジンを侵略国ロシアへ違法に供給する国際輸送ルートを作り出していたという。

ロシアは、入手したモトール・シーチ社製品を攻撃ヘリMi-8AMTSh-VN「サプサン」、KA-52「アリガートル」、Mi-28N「ノチノイ・オホートニク」の製造と修理のために利用していたと説明されている。

発表にはまた、これらの攻撃ヘリは侵略国がウクライナへの全面的侵攻の際に大量に利用していることが判明しているとし、それはウクライナ軍がこれらのヘリを複数回破壊していることからも確認されていると書かれている。

さらにSBUは、「確立されたロシア連邦との取引制限を迂回するために、(犯罪)スキーム運用者は、中近東、欧州、東アジアの3か国にある配下商業体(企業)を利用した。これらの企業が同ウクライナ製造業者への外国関係者のためだとする『注文商品』の輸送を行っていた。しかし、この『仲介企業』は、その軍用品を受け取った後にロシアに転送していた。また、敵は、ウクライナの部品を利用した上での自らの航空機材の修理とサービスのために、外国の共謀者を利用していた」と説明した。

SBUは、捜査の際に、秘密取引を組織していた人物を全員特定し、犯罪を記録したとし、現在犯罪者の責任追及のための方策をとっているところだと伝えた。