ウクライナ保安庁、露武装集団拷問施設の元トップを拘束

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ウクライナ保安庁(SBU)防諜職員は、キーウ(キエフ)市内にて、テロ組織「DPR」の元戦闘員であり、被占領下ドネツィク市の拷問執行所「イゾリャーツィヤ(孤立)」のトップを務めていた人物を拘束した。

9日、SBU広報室が発表した

SBUは、この人物は違法に拘束したウクライナ国民の殺人・拷問を組織し、自ら執行していた人物であると伝えた。

この人物は、未決囚予防措置の選択や、追加的情報の入手といった法的手続きが行われているとのこと。同時に対しては、刑法典における人身売買、テロ集団・テロ組織創設、非合法軍事組織・武装集団創設、戦争法・慣習違反の4つの条項に従った刑事捜査にもとづいて拘束されたという。

同日、国家警察のイーホル・クリメンコ長官が、この人物(デニス・クリコウシキー氏)が拘束されたと述べていた。

また、同日、過去に「イゾリャーツィヤ」にて拘束されていた記者スタニスラウ・アシェーイェウ氏は、キーウにて、被占領下ドネツィク市の地下牢獄「イゾリャーツィヤ」のトップを務めていたデニス・クリコウシキーがキーウで拘束されたと伝えていた。

なお、「イゾリャーツィヤ」は、2010年以降、ドネツィク市の工場跡を利用して様々な芸術・文化イベントを行う同名の団体の施設として知られていた場所。2014年、ロシアによるウクライナ侵略が始まり、ドネツィク市が占領されると、ロシア武装集団によりイゾリャーツィヤの敷地は占拠される。国連の報告書や被拘束者の証言により、同敷地はその後、武装集団により拘束者を拷問する場所として利用されていることが明らかとなっている。