クリスマス停戦案に対するプーチン氏の回答は冷笑的かつ残酷=メルツ独首相

ドイツのメルツ首相は17日、クリスマス休暇の間の休戦提案に対するロシアの首脳プーチン氏の反応は、冷笑的かつ残酷なものだと発言した。

メルツ首相が欧州理事会会合前にドイツ連邦議会で行った演説の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

メルツ氏は、欧州諸国がウクライナ及び米国と共に、ウクライナにおけるできるだけ早い停戦及び和平の達成という願望において一致していると指摘した。そして同氏は、それらの国々はまた、バランスの取れた和平案のみがウクライナに、ひいては欧州全体に長期的な平和をもたらすことができるという見方でも一致していると述べた。

同氏はまた、「過去数日、数時間にわたりベルリンから見られた以上の外交は存在しておらず、これ以上は不可能だ」との見方を伝えた。

そして同氏は、「この戦争は外交だけで終わらせることができると現在考えている全ての人々には、少なくともクリスマス休暇の間は停戦して欲しいという私の公の要請にプーチン氏が何と答えたかを喚起させるべきだ。彼の回答はその冷笑さと残酷さにおいて比類がない」と強調した。

同氏は、正にそのためにパートナーたちは今後の共通の道を調整しているのだと述べた。その際同氏は、第一に、永続的な平和はウクライナまたは欧州の安全を犠牲にして達成されることはできず、また達成されてはならないと指摘した。同氏は、それはまた、ウクライナに対し一方的かつ受け入れがたい領土の譲歩を強制してはならないということも意味していると説明した。

第二に、同氏は、ウクライナは将来においてもロシアの更なる侵攻から効果的に自らを守れるようにならねばならないと指摘した。同氏は、そのためには、ウクライナ自身の強力な軍隊と、パートナーたちからの信頼できる安全の保証が必要だと主張した。そして同氏は、本件においては、数日前のベルリンでの会合で大きな一歩が踏み出されたとの確信を示した。

その上で同氏は、「私たちは皆、戦争の代償を知っている。今、私たちは平和の代償について話している。そして平和の代償には、ドイツが同盟国の中で、停戦後の将来のウクライナのための安全の保証にも貢献することも含まれている。具体的な貢献については、現在開始された外交プロセスが今後数週間にわたって継続されるだけでなく、もしかしたら完了に至る際、適切な時期に話し合われることになるだろう」と述べた。

これに先立ち、メルツ独首相は15日、ゼレンシキー宇大統領との共同記者会見の際に、クリスマス休暇期間の短期停戦を提案していた。

ウクライナのゼレンシキー大統領は同日、メルツ独首相による、クリスマス時期に休戦を導入するという提案を支持すると発言した

他方で、ロシア・クレムリンのペスコフ報道官は、同国はクリスマス停戦案に否定的な態度を示していた。