ロシア軍、再びウクライナ各地を大規模空撃 9名死亡
ウクライナへの全面侵略を続けるロシア軍は、18日夜から19日朝にかけて、同国各地をミサイルと無人機で再び大規模に攻撃した。
ゼレンシキー宇大統領がテレグラム・チャンネルで報告した。
ゼレンシキー氏は、「多くの地域で、ロシアの攻撃の被害の除去作業が続いている。ロシアは昨夜ウクライナにに対して無人機470機以上、弾道・巡航など種々ミサイル48弾を発射した」と伝えた。
また同氏は、被害につき、「(西部)テルノーピリでは9階建て集合住宅に着弾があり、火災が発生した。残念ながら、住宅の著しい破壊があり、瓦礫の下に人が埋まっているかもしれない」と伝えた。
同氏はそして、「現時点で数十人に負傷者が判明しており、残念ながら、9名が死亡した。遺族に哀悼を捧げる」と書き込んだ。
さらに同氏は、「大規模攻撃は、夜から(東部)ハルキウに対しても行われた。市内で数十人が負傷、その中には児童もいる。エネルギー、交通、民間インフラが損傷。(西部)イヴァノ=フランキウシク州のエネルギー施設も攻撃された。3名が負傷し、内2名は児童だ。(西部)リヴィウ州では、重要インフラ、エネルギー施設が攻撃された。1名が(東部)ドネツィク州で負傷。またキーウ州、ミコライウ州、チェルカーシ州、チェルニヒウ州、ドニプロペトロウシク州も攻撃を受けた」と報告した。
同氏はその上で、「普通の生活に対する図々しい攻撃1つ1つが、ロシアへの圧力が不十分であることを示している。効果的な制裁とウクライナへの支援はそれを変えることができるものだ。最優先のニーズは、防空システム用ミサイル、追加のシステム、私たちの戦闘機の能力向上、そして命を守るための無人機の生産だ。ロシアは犯したことに責任を負わなければならず、私たちは私たちを強め、ロシアのミサイルを撃墜し、ロシアの無人機を無力化し、襲撃を阻止することを可能にするあらゆることに集中しなければならない。支援してくれている世界中の全ての人に感謝している」と訴えた。
東部ハルキウ州のシニェフボウ州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、ハルキウへのロシア軍の攻撃により46人が負傷、内2名は児童だと報告した。
同氏は、ハルキウ市スロビツィキー地区とオスノウヤンシキー地区が19機の無人機(ゲラン2)で攻撃されたとし、集合住宅16軒、自動車31台、ガレージ、救急医療施設、スーパーマーケット、路面電車2台、非住居型建物、行政庁舎、学校が損傷したと伝えた。
ハルキウへのロシア軍の無人機による大規模攻撃 写真:ヴヤチェスラウ・マジイェウシキー/ウクルインフォルム
また同氏は、州内複数の地域にも過去24時間で攻撃による被害が出ていると伝えている。
西部リヴィウ州のコジツィキー州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、昨夜同州が無人機と巡航ミサイルで攻撃されたと報告した。
コジツィキー氏は、エネルギー施設が損傷し、木材加工企業と倉庫施設が破壊されたと伝えた。
同時に暫定情報では、死傷者は出ていないとのこと。他方、リヴィウ州州内で緊急停電が導入されたという。
西部テルノーピリでは、ナダル・テルノーピリ市長がフェイスブック・アカウントで、ロシア軍のミサイルと無人機による同氏への攻撃で、住宅が損傷し、死傷者が出ているとし、着弾現場の動画を公開した。
西部イヴァノ=フランキウシク州のオニシチューク州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、同州はロシア軍の攻撃で児童2名含む3名が負傷したと報告した。
同州は、エネルギー・インフラ施設が標的とされたという。
北部チェルニヒウ州では、国家非常事態庁がテレグラム・チャンネルにて、19日未明に同州セメニウカの住宅に対してロシア軍が無人機により攻撃を行ったと伝えた。
攻撃により火災が発生したが、暫定情報では犠牲者は出ていないとのこと。
中部チェルカーシ州では、タブレツ州軍行政府長官がフェイスブック・アカウントにて、ロシア軍の複合攻撃により送電線と複数の建物が損傷したと報告した。
同氏は、死傷者は出ていないものの、インフラ施設に被害が出ていると報告した。