チェコ次期首相候補のバビシュ氏、対ウクライナ兵器供与につき、EU経由の資金提供を提案
チェコ議会選挙で勝利した政党ANOを率いる、同国の次期首相候補とされるアンドレイ・バビシュ氏は8日、ウクライナ向けの兵器購入のためにチェコの国家予算からの直接的な資金提供は拒否し、今後はEUを通じて支援していく意向を表明した。
ラジオ・プラハ・インターナショナルが報じた。
報道によれば、バビシュ氏率いるANO運動は、先のチェコ議会選挙で勝利し、現在、同国の新政権樹立に向けた交渉を進めている。
バビシュ氏は、ANOの議会会派会合後の記者会見で、チェコは欧州連合(EU)を通じて支援を行っていることを強調した。
その際同氏は、「私たちは、ウクライナを支援している欧州に600億ユーロを拠出していると表明している。私たちの予算からは、ウクライナには1コルナも与えない。チェコのための資金がないのだ。私たちはウクライナを直接支援してきたが、今後はEUを通じて支援していく」と述べた。
同時に、同氏は、チェコの軍事産業複合体の企業が製造した兵器の輸出は「問題ない」と付け加えた。
なお、ラジオ・プラハ・インターナショナルによれば、チェコ国防省のデータでは、2024年末までにチェコは73億コルナ(2億9200万ユーロ)相当の軍事品をウクライナに提供してきたという。