ロシア軍、ウクライナを再び大規模攻撃 キーウで死者4名 各地で負傷者
ウクライナへの全面侵略を続けるロシア軍は、27日夜から28日朝にかけて、同国各地をミサイルと無人機で再び大規模に攻撃した。キーウをはじめ、各地で死傷者が出ている。
キーウ市の被害について、トカチェンコ・キーウ市軍行政府長官が死者が4名出ていると報告した。
同時に、クリチコ・キーウ市長はテレグラム・チャンネルにて、死者が3名、負傷者が13名確認されていると報告している。
ロシア軍攻撃のキーウの被害 写真:キリロ・チュボチン/ウクルインフォルム
クリチコ市長はまた、キーウ市内6地区約20か所で今回の攻撃の被害が確認されていると伝えた。
報告によるキーウ各地区の被害は以下のとおり。
・ダルニツィキー地区:無人機の破片が停めてあった自動車、車道、幼稚園敷地、民家に落。
・スヴャトシンシキー地区:2階建て非居住型建物に破片が落下、火災発生。民家中庭と開けた場所にも破片落下。
・ホロシーウシキー地区:無人機の破片が民家3軒に落下。
・ソロムヤンシキー地区:5階建て集合住宅の上階で部分的破壊と火災が発生。国立医療施設の3、4階で火災発生。民家と非居住型建物に破片落下。
・ドニプロウシキー地区:無人機の破片の落下で駐車場の自動車が炎上。
・オボロンシキー地区:非居住型建物など、複数地点に破片が落下。
中部キーウ州では、カラシュニク・キーウ州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、27人の負傷につき報告した。
カラシュニク氏は、「現時点での負傷者は、ブチャ地区で17人、ファスチウ地区で7人、ビラ・ツェルクヴァで3人だ」と伝えた。
キーウ州ヴィシネヴェの被害 写真:ヴォロディーミル・タラソウ/ウクルインフォルム
国家非常事態庁は、フェイスブック・アカウントにて、同州ペトロパウリウシカ・ボルシチャヒウカにて、住宅街に著しい破壊が生じたとし、被害除去作業が続いていると伝えた。
また、ファスチウ地区では、企業の建物で火災が発生し、5名が負傷。
ビラ・ツェルクヴァ地区では、集合住宅の屋根と民家で火災、6台の自動車が損傷。
オブヒウ地区では、付属施設と車庫で火災が発生したという。
南部ザポリッジャ州では、フェドロウ州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、州都ザポリッジャ市への攻撃にて、21人が負傷したと報告した。
フェドロウ氏は、「未明、深夜1時から朝5時30分まで、敵はザポリッジャ市を少なくとも8回攻撃した。犠牲者が最も多いのは、シェウチェンキウシキー地区だ」と書き込んだ。
ザポリッジャへの朝のミサイル攻撃の被害 写真:ドミトロー・スモリイェンコ/ウクルインフォルム
ロシア軍は、同市の集合住宅をミサイルで攻撃し、多くの負傷者が出たという。
市内では、9軒の民間部門の建物と14軒の集合住宅、他非居住型建物に被害が出たとのこと。
南部オデーサ州では、国家非常事態庁がフェイスブック・アカウントにて、企業の建物がロシアの攻撃を受けたと報告した。
同庁は、「攻撃により、企業の1つが破損、火災が発生したところ、消防隊員が鎮火した」と伝えた。また隣接する民家の屋根が破損。他方で、犠牲者は出ていないとのこと。
北部スーミ州では、国家非常事態庁スーミ州総局が、テレグラム・チャンネルにて、夜間の攻撃で駐車場のトラックが炎上したと報告した。
犠牲者情報は入っていないとのこと。
南部ミコライウ州では、キム州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、夜間ロシア軍が同州オチャキウを無人機で攻撃し、娯楽施設が損傷したと伝えた。
キム氏は、「昨日、敵はFPV無人機でオチャキウとオチャキウ共同体の沿岸地域を12回攻撃。砲撃の結果、47歳の女性と18歳の若者が負傷し、入院。朝の時点で負傷者の容体は安定しており、中度の負傷である。また、個人の家屋が損傷」と伝えた。
また同氏は、未明にロシア軍が自爆型無人機10機以上でオチャキウを攻撃し、娯楽インフラが損傷し、火災が発生したが、負傷者は出ていないと伝えた。