ウクライナのための「安全の保証」は、欧州にロシアと対峙する準備を要求する=ストゥブ・フィンランド大統領

フィンランドのストゥブ大統領は、ウクライナのための「安全の保証」は、ロシアが将来再びウクライナに対して軍事行動を開始した場合に、欧州諸国がロシアと対峙する準備を意味していくと発言した。

ストゥブ大統領が、ニューヨークで開かれる国連総会に向かう前に行われたガーディアンとのインタビューの際に発言した

ウクライナのための安全の保証は、ロシアが新たな侵略を始めた場合、欧州が軍事的に行動する準備を想定しているのかという問いに対し、ストゥブ氏は「それこそが『安全の保証』というものの定義上の考えだ」と答えた。

同氏はまた、「『安全の保証』とは、本質的に抑止力のことである。その抑止力は信憑性を持たねばならず、信憑性を持たせるためには強固でなければならない。それはまた戦略的コミュニケーションも意味するのであり、私たちは単に『安全の保証』を創設するだけでなく、それが現実となることを確保しており、ロシアもそれを知っている」と述べた。

同時に同氏は、その『安全の保証』は、ウクライナとロシアとの間の将来の合意後にのみ発効するが、ロシアにはその形式に対する拒否権は一切ないと指摘した。

そして同氏は、「ロシアに、独立国家の主権に関わる決定についての発言権は、絶対にない。(中略)ゆえに、私にとって、これはロシアが同意するか否かの問題ではない。もちろん、彼らは同意しないであろうが、それに意味はない」と述べた。

同氏は加えて、ロシアの首脳プーチン氏が近い将来交渉のテーブルに着くことに関しても懐疑的な見方を示した。その際同氏は、「この戦争は、彼(プーチン氏)が負けるにはあまりに大きい。同氏は、近現代史における、間違いなく冷戦終結以来における、最大の戦略的誤りを犯したのであり、その全ての戦略的目標において失敗した。問題は、同氏がいつ交渉の席に着くのかという点だけである。願わくば早いうちにと思うが、現時点では私はかなり悲観的である」と述べた。