ロシア軍、ウクライナに無人機とミサイルで再び大規模空撃 各地で被害
ウクライナへの全面侵略戦争を続けるロシア軍は、2日夜から3日朝にかけて、自爆型などの無人機及び巡航ミサイル計526点で攻撃を仕掛けた。
中部キロヴォフラード州では、ライコヴィチ州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、同州ズナムヤンカにてロシア軍の無人機の攻撃により5名が負傷、28軒の建物が損傷したと伝えた。
ライコヴィチ氏は、医療班が負傷者に治療を施しているとし、いずれの者も命に別条はないと補足した。
国家非常事態庁は、テレグラム・チャンネルにて、同攻撃につき「9月3日未明、ロシア軍は、ズナムヤンカ共同体を攻撃。無人機着弾により、5名が負傷、26軒の建物が損傷、1軒が破壊。火災が発生した」と伝えた。また、インフラ施設も攻撃されたという。
中部キーウ州では、カラシュニク州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、同州ヴィシュホロドで自動車が損傷し、火災が発生したと報告した。
カラシュニク氏は、「敵は自爆型無人機でキーウ州を大規模に攻撃している。ヴィシュホロドでは、敵攻撃により集合住宅間で撃墜された目標が炎上した。自動車が損傷し、建物の窓ガラスが割れた。火災は鎮火済みだ」と伝えた。暫定情報では、死傷者は出ていないとのこと。
ヴィシュホロドの被害 写真:イェウヘン・マチュシェンコ/ウクルインフォルム
西部リヴィウ州では、コジツィキー州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、州都リヴィウが無人機で攻撃されたと報告した。
コジツィキー氏は、「本日未明、敵はリヴィウを戦闘型無人機で攻撃。暫定情報では、死傷者は出ていない」と伝えた。
サドヴィー・リヴィウ市長は、フェイスブック・アカウントにて、同市は15機の無人機で攻撃を受け、倉庫が部分的に破壊され、火災が発生したと伝えた。
西部イヴァノ=フランキウシク州では、オニシチューク州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、同日未明同州のインフラ施設を標的とする攻撃が行われたと伝えた。暫定情報では、犠牲者は出ていないという。同攻撃により、火災が発生したとのこと。
西部リウネ州では、コーヴァリ州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、同日未明同州は大規模攻撃を受けたが、防空戦力の活動のおかげで大半の敵目標は無効化できたと伝えた。
暫定情報では、同州は人にもインフラにも被害が出ていないとのこと。
西部ヴォリーニ州では、ポリシチューク市長がフェイスブック・アカウントにて、州都ルーツィクでロシア軍の無人機攻撃により破損が生じていると伝えた。
ポリシチューク市長は、「2軒のガレージと付属施設が炎上、また1軒の経済施設が破片で損傷した。民間の輸送車両が全焼した」と報告した。同時に、死傷者は出ていないと伝えた。
西部フメリニツィキー州では、チュリン州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、同州はロシア軍のミサイルと無人機の攻撃で損傷が生じたと伝えた。
チュリン氏は、「州は今日、ミサイルと無人機で2回攻撃された。未明と朝だ。防空戦力が活動した。撃墜もあるが、損傷もある」と書き込んだ。死傷者情報は接到していないという。
ガレージ施設内での火災、路面電車の破損、集合住宅の窓と非居住型建物の損傷が確認されているという。
北部チェルニヒウ州では、ニジン市議会がフェイスブック・アカウントにて、同市はロシア軍の攻撃で一部電力と水の供給が止まっていると報告した。
市議会は、市内で爆発音が聞こえたことにつき、防空が迎撃戦を行っているとした上で、「重要インフラ施設への着弾がある。市は部分的に電力と水が止まっている」と伝えた。
ウクライナ空軍は、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍は2日16時から3日9時にかけて、526点の無人機とミサイルで攻撃を仕掛けてきたと報告した。
報告によれば、ロシア軍がウクライナへの攻撃に使用したものは以下のとおり。
・自爆型無人機及び自爆型に似せた模倣機502機
・巡航ミサイル「カリブル」16弾
・巡航ミサイル「Kh101」8弾
この内、3日9時の時点で、以下のとおり計451点が撃墜された、ないしは、電子戦機器の影響で飛翔を停止したと報告されている。
・無人機430機
・「カリブル」14弾
・「Kh101」7弾
同時に、14か所でミサイル3弾と69機の無人機が着弾、14か所で撃墜された目標の破片が落下したことが確認されているという。
また空軍は、ロシア軍の攻撃は続いており、複数の敵無人機がまだ飛翔していると伝えている。